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臭化水素(しゅうかすいそ、Hydrogen bromide)とはハロゲン化水素のひとつで、水素と臭素の化合物。化学式は HBr。標準状態では無色の刺激臭を持つ気体だが、液化させることもできる。水溶液は強酸の臭化水素酸である。臭化水素酸に脱水剤を加えると臭化水素を遊離させることができる。毒物及び劇物取締法に定める劇物に該当する。法律上の名称はブロム水素〔毒物及び劇物取締法 昭和25年12月28日 法律第303号 第2条 別表第2 73 〕。 ==用途== 用途は多岐にわたる。例えばアルコールからブロモアルカンを作るのに利用される。 :ROH + HBr → R+OH2 + Br− → RBr + H2O アルケンに付加してブロモアルカンを与える。 :RCH=CH2 + HBr → RCH(Br)CH3 アルキンに付加させるとブロモアルケンが生成する。この付加反応の立体化学は通常アンチ型である。 :RC≡CH + HBr → RC(Br)=CH2 ハロアルケンへの付加では ''gem''-ジハロアルカンが得られる。反応はマルコフニコフ則に従う。 :RC(Br)=CH2 + HBr → RC(Br2)CH3 エポキシドやラクトンの開環やブロモアセタールの合成にも用いられる。また、多くの有機反応で触媒として用いられる〔Hercouet, A.; LeCorre, M. (1988). "Triphenylphosphonium bromide: A convenient and quantitative source of gaseous hydrogen bromide". ''Synthesis'', 157-158. 〕〔 Greenwood, N. N.; Earnshaw, A. (1997). ''Chemistry of the Elements''; Butterworth-Heineman: Oxford, Great Britain; pp. 809–812.〕〔Carlin, W. W. US Patent 4,147,601, April 3, 1979.〕〔Vollhardt, K. P. C.; Schore, N. E. (2003). ''Organic Chemistry: Structure and Function''; 4th Ed.; W. H. Freeman and Company: New York, NY.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「臭化水素」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Hydrogen bromide 」があります。 スポンサード リンク
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