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IPアドレス枯渇問題(アイピーアドレスこかつもんだい)とはインターネットの発展に伴い浮上してきた問題で、現在使用されているIPv4というプロトコルでは近い将来にIPv4アドレスが不足してしまうことが予想されている事態を指す。インターネット上のノードはIPアドレスによって一意に区別される。 IANA (Internet Assigned Numbers Authority) の管理するIPv4アドレスは2011年2月3日に枯渇した〔 〕。現在は、RIR(地域インターネットレジストリ)が管理する在庫を割り振っている状態である。各RIRの最後の1ブロックは、IPv6への接続性の確保や既存のインターネット接続を維持する目的で、限定された条件で割り振られるので、自由には取得できない。2011年4月15日には、他のRIRに先駆けて、APNICのIPv4アドレスの在庫が/8ブロック換算で、1ブロック未満となり、アジア太平洋地域では、IPv4アドレスの在庫は事実上枯渇した〔APNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせ、および枯渇後のJPNICにおけるアドレス管理ポリシーのご案内 〕。また2012年9月14日にはRIPE NCCでも最後の1ブロックからの割り当てが始まった〔RIPE NCC Begins to Allocate IPv4 Address Space From the Last /8 〕。2015年9月24日にはARINの在庫も/10(/8の4分の1)を切り〔北米地域レジストリにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせ 日本ネットワークインフォメーションセンター、2015年9月25日(2015年9月29日閲覧)。〕、枯渇した〔ARIN IPV4 FREE POOL REACHES ZERO ARIN、2015年9月24日(2015年9月29日閲覧)。〕。 == 問題の発生 == IPv4のプロトコルで通信を行うには、通信を行う送信元と受信先が、一意のIPv4のIPアドレスを割り当てられていることが前提となる。そのため、IPv4のIPアドレスが枯渇し、新規に割り当てることができなくなれば、新規にサーバーや端末などをネットワークに追加することができなくなる。これは、新規のユーザがインターネットに接続できなくなったり、インターネットでビジネスを行うために新しいサーバを設置できなかったりすることを意味する。 限定された通信だけを行なうのであれば、ローカルなIPアドレスと、グローバルなIPアドレスを使い分けるNAPT(IPマスカレード)等の技術によって回避することが可能である。NAPTはインターネット上のサービスを指定するポート番号を他の目的に流用するやり方であり、またネットワーク上を流れるパケットを書き換える行為なのでセキュリティ上も問題がある。また、ネットワーク上でIPアドレスによって通信相手である相手のノードを一意に指定できないという問題は依然として残っている。 IPアドレス枯渇問題はインターネットが誕生した時から潜在的に存在していた。「32ビットのIPアドレスでは''2の32乗=約43億のIPアドレスしか''管理できない」という考えは将来に起こり得る問題として提起されはしたが、実際に深刻な問題としては取り組まれなかった。つまり、当時からIPアドレス枯渇問題を回避するための技術を用いることはできたかもしれないが、1980年代以前の考えではそこまでの機能を持たせるだけの必要性がなかったのである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「IPアドレス枯渇問題」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 IPv4 address exhaustion 」があります。 スポンサード リンク
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