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水銀柱インチ(すいぎんちゅうインチ、記号:inHg〔 計量単位規則 別表第六(第2条関係)「圧力」の欄〕)は、ヤード・ポンド法の圧力の単位である。アメリカ合衆国では天気予報や航空分野で気圧を表すために今でも広く使われているが、それ以外の分野では時代遅れになっているようである。 ==概説== 1水銀柱インチは、華氏32度(摂氏0度)の標準重力加速度下で高さ1インチの水銀柱による圧力と定義されている。標準重力加速度は9.806 65 m/s2、水銀の密度は13.5951 kg/m3、1インチは0.0254 mであるので、水銀柱インチと国際単位系(SI)における圧力の単位であるパスカル(Pa)との換算は以下のようになる。 :1 = 9.806 65 × 13.5951 × 0.0254 = 3386.389 日本の計量法体系では、これを丸めて、1水銀柱インチ = 3386.39 パスカル(又はニュートン毎平方メートル)と定義している〔 計量単位令 別表第七 (第八条関係) 項番11 圧力 〕。 航空の分野では、アメリカだけでなく日本などでも高度計規正値にinHgを使用しており、定時飛行場実況気象通報式でもその値が通報される。 高高度(地方ごとに異なる転移高度よりも上空)を飛行する航空機は、実際の海面圧に関係なく、標準大気圧29.92inHgまたは1,013.2hPa(1hPa = 1mbar)を高度計にセットする。多くの航空機ではこの時に水銀柱インチを使う。このようにして表される高度は「フライト・レベル」と呼ばれる。 また、ピストンエンジンの航空機では、エンジン出力を知るための計器である吸気圧力計を使用して、現在の出力を知るが、この計器の表示は水銀柱インチ(inHg)を用いている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「水銀柱インチ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Inch of mercury 」があります。 スポンサード リンク
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