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JHMCS JHMCS(Joint Helmet Mounted Cueing System、ジェイヘミクス、統合ヘルメット装着式目標指定システム)は、VSI社がアメリカ向けに開発した、戦闘機用のヘッドマウントディスプレイ。アメリカ空軍・海軍・海兵隊、航空自衛隊を含め、世界20ヶ国以上で使用されている。 == 概要 ==
JHMCSの最大の特長は、敵機を機体の正面のHUDに捉えなくてもミサイルのロックオンをできることにある。照準用の画面をラスタースキャン型のバイザーに映すことで、機体の機首方向から左右60度以上に位置している敵機に対して、顔を向ける(つまり敵機を見る)だけでミサイルのロックオンができるようになっている。加えてFLIRやIRSTなどの情報の表示も可能である。このような戦闘機用HMDの先駆者的存在である、イスラエル空軍のDASH(Display And Sight Helmet、ダッシュ、表示・照準ヘルメット)も基本的に同じ機能を有するが、ヘルメットに内装されているDASHに対して、JHMCSはアダプタを取り付けた既存のヘルメット(HGU-55/P、 HGU-56/P、HGU-68/P)に装着する点が異なる。このため、バイザーを暗視ゴーグルに換装すれば夜間戦闘任務にも対応可能。 本システムに対応するミサイルは、AIM-9X サイドワインダー2000やIRIS-Tなどオフボアサイト発射能力を持つミサイルで、対応する戦闘機はF/A-18 ホーネット(改修機のみ)、CF-18 ホーネット(改修機のみ)、F/A-18E/F スーパーホーネット(Block IIのみ)、F-15 イーグル(米軍のMSIP-2改修機相当の物のみ)、F-15E ストライクイーグル(改修機のみ)などである。F-22 ラプターは搭載試験が行われたが、コックピット内部の磁気コートによりトラブルが発生したため、搭載を放棄している〔Air Force Evaluating New Targeting Monocle for F-22 Raptor 〕。F-35 ライトニングIIにおいてはJHMCSをさらに発展させたHMDが標準装備されており、一枚パネル式の主表示装置の採用によってHUDの表示機能を全て備えているため、HUDを装備する必要を無くしている。 日本でもJHMCSをF-15J 近代化改修機に搭載することで、AAM-5のオフボアサイト能力を最大限に発揮できるようになっている。ただし、JHMCSに国産空対空誘導弾のAAM-5を適合化をするために、輸入品そのままの採用とはならずに、島津製作所が適合化改修に関与している〔「ここまで見せた!自衛隊F-15"改"」 J-Wings 2013年10月号〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「JHMCS」の詳細全文を読む
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