|
カイザー窓 (Kaiser window) はデジタル信号処理で使用される準最適の窓関数 ''w''''k'' である。そして公式 : * によって定義されている。ここで ''I''0 は第1種の0次の変形ベッセル関数であり、α は窓の形状を決める任意の実数である、そして整数 ''n'' は窓の長さである。 定義から、この関数は常に ''k'' = ''n''/2、すなわち窓の中心でピークをもち、そして窓の端に向かって指数関数的に減衰する。 α の値が大きくなるほど窓は狭くなっていく。α = 0 は長方形窓に相当する。逆に言えば、より大きい α に対して、メインローブの幅は ''w''''k'' のフーリエ変換後の空間で増加し、サイドローブは振幅で減衰する。このようにしてこのパラメータはメインローブの幅とサイドローブの領域を支配している。α を大きくするほどカイザー窓の形状はガウス型関数に近似したものとなる。 他の窓関数では、変更可能なパラメータが無く、得られるダイナミックレンジが固定されている場合が多いが、カイザー窓の場合はαの値を大きくするだけで、ダイナミックレンジを自由に広く取ることが可能である。 ==カイザー-ベッセル派生 (KBD) 窓== 関連した窓関数は カイザー-ベッセル派生 (Kaiser-Bessel derived; KBD) 窓である、これは修正離散コサイン変換 (MDCT) での使用に適当であるように設計されたものである。 KBD 窓関数 ''d''''k'' はカイザー窓 ''w''''k'' の項で、公式 : で定義される。 これは長さ 2''n'' の窓を定義している。ここで定義から ''d''''k'' はMDCTに対する次のプリンセン-ブラッドレイ条件を満たす: ''d''''k''2+''d''''k''+''n''2 = 1(''w''''n''-''k'' = ''w''''k'' を用いて示される)。 KBD 窓はもう1つの MDCT 条件である対称性 ''d''''k'' = ''d''2''n''-1-''k'' も満たす。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カイザー窓」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kaiser window 」があります。 スポンサード リンク
|