翻訳と辞書
Words near each other
・ largest-ever
・ Largo
・ largo
・ lariat
・ Larimar
・ LARK
・ lark
・ LARME
・ Larmor frequency
・ Larmor precession
・ Larrabee
・ Larry Carlton
・ Larry Carlton & Tak Matsumoto LIVE 2010 "TAKE YOUR PICK" at BLUE NOTE TOKYO
・ Larry Graham
・ Larry Mullen Jr.
・ LARS
・ Lars Ahlfors
・ Lars von Trier
・ LART
・ larva


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

Larrabee : ウィキペディア日本語版
Larrabee[ららびー]
Larrabee(ララビー)は、インテルが社内用のソフトウェア開発プラットフォームとして開発中の半導体製品の社内コードである。これはインテルが進めているメニイコア戦略による次世代CPU製品、または汎用処理能力の高いGPU製品として開発を進めていたものであったが、グラフィック用半導体製品として販売される予定は当面なくなった。
== 位置付け ==
Larrabeeは、従来型のGPU製品のようにグラフィック処理用の命令セットを単純で専門化されたプログラマブルシェーダで固定的なパイプラインにより実行する代わりに、LRBni (Larrabee New Instruction, LNI) と呼ばれる100以上の新規命令で拡張されたx86命令セットを実行する16個、又はそれ以上のCPUコアを1つのダイ上にまとめて持つ製品となる予定であった〔それぞれのCPUコアはインストラクション・デコーダを共有するSIMD型ベクトル演算部とスカラー演算部、それにレベル1とレベル2のキャッシュを持つ。〕。
グラフィック処理に専門化されたGPUのアーキテクチャでは、プログラム実行を細かく指示するホスト役のCPUが必要になり、処理データの受渡しにまで実行時間を割り当てる必要があるが、x86命令を備えたLarrabeeではホスト役も含めて処理が行えるため、処理データの移動が基本的に避けられる。グラフィック処理だけでなく広範なデータ並列処理の用途に向けてGPUから派生したGPGPUも、Larrabeeと似た位置付けにあるが、Larrabeeがスカラー演算部を得意とする汎用演算用のIA CPUにSIMD型演算機能を取り込んだのに対して、GPGPUはGPUのプログラマブルシェーダやキャッシュ機構の改良による汎用演算性能の強化が進められているという違いがある〔http://download.intel.com/technology/architecture-silicon/Siggraph_Larrabee_paper.pdf Intek.com "Larrabee: Next-Generation Visual Computing Microarchitecture"〕。
本半導体が製品として登場していれば、インテルの主流CPUである"Core 2"や"Core i7"といった従来型のIA CPUファミリと、GPUとの中間領域、又は両者を兼ねたものとして使用される予定であった。ストリーム・プロセッシングを行う多様な用途、例えば物理シミュレーションによる3Dゲームや高解像度動画像処理、HPCサーバなどでの使用が対象となる〔インテル社ではLarrabeeを画像処理や科学技術計算だけでなく一般アプリケーションやマンマシンインターフェイスの向上に使用したいと考えている、または、考えていた。〕〔インテル社はMMXで64ビットでのSIMD命令拡張セットを追加して以来、SSEで128ビットを行い、2010年に予定されているAVX (Advanced Vector Extensions) で256ビットまで拡張する流れの1つとも考えられる。〕。
この半導体は2009年末現在で見れば、GPU製品であるNVIDIAGeForceシリーズや、AMDRADEONシリーズなどの製品市場で競合する予定だった。また近い将来はAMD Fusionとも競合する可能性があった。
2006年12月のインテル・デベロッパー・フォーラムによれば、Larrabeeは1.7 - 2.5 GHzで動作し、16 - 24のインオーダー実行コアで修正されたx86命令セット、およびテクスチャ処理ユニットと、グラフィック向けの典型的なハードウェア処理が実行されるとされた

Ars TechnicaのJon StokesはLarrabeeのマイクロアーキテクチャPentium MMXをベースとしているだろうと示唆している。
Larrabeeはインテルの技術研究プロジェクトである「テラスケール・コンピューテング研究計画」(Intel's Tera-scale Computing Research Program) の研究成果が使用されている。インテルはテラスケール・コンピューテング研究で、Larrabeeを含む並列演算処理のプログラム記述用にC言語を拡張した"Ct"言語も開発している。またCやC++もLarrabee用に拡張している。〔〔インテルは2008年第2四半期だけで研究開発費用に14億7,000万米ドルを投資した。この金額はライバルであるAMDの同四半期における売上高を超えるものであった。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「Larrabee」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.