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MID4 ( リダイレクト:日産・MID4 ) : ウィキペディア日本語版
日産・MID4[みっどふぉー]

MID4(ミッドフォー)は、日産自動車1985年9月に開催されたフランクフルトモーターショーで発表したスポーツカー・プロトタイプである。
なお、本記事では1987年発表のMID4-IIについても取り扱う。
== 概要 ==
元々は1980年代後半から1990年代を見据えた車両開発のための高速実験車としての役割と、当時日産が主にサファリラリーを中心に参戦していたWRCで導入される予定だった新カテゴリ「グループS」への参戦を念頭に開発されたプロトタイプ車。
リトラクタブル・ヘッドライト〔世界初御披露目となった1985年のフランクフルトショーにて配布されたパンフレットには、Z31フェアレディZと同様の「パラレルライズアップ」式ヘッドランプを装着した赤いMID4が、悪路走行実験を行なっている写真が掲載されている。またドアハンドルやリアエンドのデザインなど、実際に展示された車両とはデザインが異なる部分が多く見受けられる。〕を採用した2シーターの車体に、従来のVGエンジンをDOHC化した新開発エンジンである、排気量3,000ccのVG30DEV型6気筒DOHCエンジン(230PS/28.5kgm)をミッドシップ横置き搭載し、4WD(四輪駆動)と4WS(四輪操舵)の組合せを特徴とした。なお、この車両のインテリアは、S13シルビアの開発の際に次点となった案を採用している。
1987年の第27回東京モーターショーでは発展型のMID4-IIが発表された。スタイルはいつ市販されてもおかしくないほどに洗練されたものとなり、インテリアデザインにおいてはその後に発売されるS13シルビアやZ32フェアレディZへと繋がるデザインモチーフともなった。サスペンションI型では前後マクファーソンストラット式であったが、II型ではフロントがダブルウィッシュボーン式、リアがマルチリンク式に変更された。またエンジンも縦置きに搭載し直してインタークーラーツインターボ化(VG30DETT型)され、最高出力/最大トルクはそれぞれ330PS/39.0kgmにまで向上した。
いずれの車種もプロトタイプとしては完成度が高く、市販への期待が高かったが、実現には至らなかった。当時日産自動車の開発部門マネージャーとしてヨーロッパ駐在しヴァイザッハにあるポルシェの研究所にも出入りしていた武井道男によれば、当時市販化に向けて3代目の試作車をどうするかを検討するにあたり、ポルシェ・959を発売したばかりのポルシェで相談するように日産自動車の副社長より指示があり、相談したところ「959のようなクルマは、採算を度外視して、ポルシェが持てる力を全部そこに集中して初めて出来るようなクルマなんだ。そのためには、それこそが我らの仕事だと発想できるような組織が必要だ。組織というのは、つまり人間だよ。かじり付いてでも完成させるんだ!我らの技術の粋を見せてやるんだ!!っていう気概を持って仕事に取り組んでいる人間で構成されている組織かどうかということだ。ポルシェはそうだ。日産は、どうなんだい?」と言われ、それを本社に伝えたところ、あっという間に中止の結論が出たという〔『ジャーマン・カーズ ポルシェとベンツのイイ関係』p.20。〕。
しかし、このモデルで培われたテクノロジーはその後の市販車に展開され、高級車としての技術はインフィニティQ45シーマなどに、スポーティーカーとしての技術はR32スカイラインGT-RやZ32フェアレディZなどに受け継がれた。例えばVG30DE型エンジンは1986年に日本初のV型6気筒DOHCの量販エンジンとして、それぞれ185PSと190PSにデチューンされてF31レパードとZ31フェアレディZに搭載された。VG30DETT型エンジンは280PSにデチューンの上でZ32フェアレディZに採用され、これは後の自主規制値にもなっている。4WDと4WSの組み合わせは後にアテーサE-TSスーパーHICASの組合せでR32型スカイラインGT-Rへと昇華した。
上述のとおり市販車に近いスタイリングをしていたことから人気が高く、コンセプトカーでは珍しくプラモデルやミニカーが多数発売されていた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「日産・MID4」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nissan MID4 」があります。




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