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MMX
MMXは、インテルが同社のPentiumプロセッサ向けに開発したSIMD型拡張命令セットである。56個の命令を含む。MMXは、MultiMedia eXtensionsの略であるとの説があったが、インテルは、略語ではない一つの語であるとしている。 == 概要 == MMXは、x87FPUのレジスタを転用し、1つの命令で同時に複数の整数演算を扱うSIMD型命令拡張である。MMXレジスタはFPUレジスタを共有するため、浮動小数点演算命令とは排他的に使用しなければならない。オペレーティングシステムがプロセスのコンテキストを保存する際には、MMX命令を使用するプロセスはFPU命令を使用しているものと同様に見え、同様にレジスタを保存すれば良い。DSPの得意分野である音声、画像、動画などのマルチメディア関係の処理を、CPUで扱う際の性能向上が期待されたが、アプリケーションソフトウェア側がMMXを用いるようにプログラムされていなければ、MMXによる性能向上の恩恵は受けられない。 後に、専用のレジスタを使うSSE命令セットが拡張され、より複雑なデータ処理や浮動小数点の演算にも対応。実質的にMMXは不要となったため、インテルではアプリケーション開発の最適化にあたってMMXの使用を避ける事を推奨している。SSE命令搭載以降、命令の種類や処理能力で劣るMMX命令は、主に過去の資産との互換性のみを目的に実装・提供されている。 インテルはまず、すでにリリースしていたPentiumの新バージョン (開発コードネーム ''P55C'') にMMXを搭載、Pentium Processor with MMX Technologyと称して発売。一般にはMMX Pentiumという呼称で浸透した。インテルは、これ以降に発売したIA-32アーキテクチャのプロセッサの多くに、MMXを搭載している。また、他のメーカーのIA-32互換プロセッサのいくつかにも搭載されている。例えば、AMDのK6などである。インテルは他社がMMXという名称を使用していることに対し、これを停止するよう求め訴訟に発展したが、最終的には各社間で和解した。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「MMX」の詳細全文を読む
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