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MSX-AUDIO : ウィキペディア日本語版
MSX-AUDIO[えむえすえっくす おーでぃお]

MSX-AUDIO(エムエスエックス・オーディオ)は、1986年に発表されたMSXの拡張音源の規格名の名称、およびFM音源チップ''Y8950''の俗称である〔「早すぎた迷オプション MSX-AUDIO」『MSX MAGAZINE 永久保存版 2』アスキー書籍編集部編著、アスキー、2003年、pp.148-151。〕。

==MSX-AUDIO==
もともとはMSX2のオプション音源として開発されたもので、MSX-AUDIOというのは規格名である〔「西和彦Special Interview 次期MSXの全貌 ユビキタスMSXが焦点」『MSX MAGAZINE 永久保存版 2』アスキー書籍編集部編著、アスキー、2003年、pp.60-61.〕。
しかし標準搭載される音源とはならずに、MSX2のオプション規格として、カートリッジの形態の周辺機器のみが商品化された。日本国外では、フィリップスより NMS-1205 Muziekmodule(ミュージックモジュール)、東芝より HX-MU900 MSX MUSIC SYSTEM という名称で発売された〔The Ultimate MSX FAQ - MSX Audio section 〕。
国内では、1987年に松下電器産業(当時)から、FS-CA1のみが発売されており、その仕様がMSX-AUDIOを認識されていることが多いが、規格としてのハードウェアの定義は、音源LSIにY8950、DACにYM3014、ADPCM/PCMデータ用RAMに256Kbit、プログラム用ROM128KiByte、プログラム用RAM4KiB、入出力端子として、ミュージックキーボード接続端子、音声入力端子としてマイクレベルのミニジャック、出力端子としてRCAジャックを最低限の装備とされている。同時に最大構成としてはその概ね倍の構成である、音源、DACを二つ、ADPCM/PCMデータ用RAMを、256K×8bit、ROMを256K×8bitにした構成とされている〔『MSX Datapack』(1990, アスキー) 4.1.1〕。ただし、HX-MU900には、ADPCM/PCM用のメモリは搭載されておらず、海外では、その条件を満たしていない商品も存在している。
これらのハードウェアに加え、BASICのコマンドを拡張する拡張BASIC、アプリケーションから使用するために用意された、拡張BIOSと、実際の制御を行うMBIOS(Music BIOS)などのソフトウェアによって、構成される。
また、規格としては実際に販売された製品の2つ分のハードウェアの搭載を想定しており、I/Oポートは、二組分用意され、構成の設定として、割り当てるI/Oアドレスの指定以外に、1つのカートリッジ内に搭載された2つのY8950を割り当てるという状態が定義されているほか、拡張BASICには機能は見当たらないものの、仕様書によれば拡張BIOS、MBIOSでは、各々の制御をサポートする様に記されている〔『MSX-DATAPACK』(1990, アスキー) 4.1.2, 4.3.3 などを参照。〕。
前述のとおり、国内では、FS-CA1のみが発売されているが、YAMAHAのYIS805のカタログには、一時期「MSX-AUDIO(オプション)搭載可能」と書かれていたことがある。
結果として、34,800円という値段の高さと、対応ソフトウェアの少なさから、ほとんど普及することは無く。その後、1988年に7,800円で発売されたMSX-MUSIC(YM2413)規格のFM Pana Amusement Cartridgeが普及、事実上の標準音源となった〔〔。
また、音源の俗称として、ハードウェアとしての規格に準拠したY8950をMSX-AUDIOと呼称することもある〔Y8950のアプリケーションマニュアルのタイトルに既にそれが見られている。〕。
なお、MSXturboRの高速モードでは、ウェイトが不足し、内蔵ソフトウェアでは正常に演奏されない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「MSX-AUDIO」の詳細全文を読む




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