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V9938はアスキー、マイクロソフト、ヤマハの三社で開発された、TMS9918上位互換のビデオディスプレイプロセッサ(VDP)。別称MSX-VIDEO。MSX用途外ではE-VDP-Iと呼ばれることがある。 ==概要== 当初は家庭用パソコンMSXのキャプテンシステムアダプタ用に開発されたが、その後MSX2規格に取り込まれる事となった。MSX種以外にも、比較的簡単、安価にテレビ画面を利用した画像表示が出来ることから、(MSX規格ではない)キャプテンシステム端末、アーケードゲーム機、家庭用ビデオ編集機、囲碁通信ネットワーク端末など多方面で採用された。 他のパソコン用途としては、雑誌『Oh!FM』でFM-7シリーズ用のV9938ビデオボード製作記事が掲載された〔『Oh!FM』1989年8月号〕。 アスキーの西和彦やマイクロソフトのビル・ゲイツらの要求に応える形でヤマハ側が開発していった。主にビル・ゲイツはコスト面や横80桁表示、アスキー側はビットマップや色数と表示モードの増加、VDPコマンドなどを要請した。スプライトの強化などゲーム向きの機能には無関心だったという。ヤマハは後にセガ(後のセガゲームス)のゲーム機など画像LSIの開発を手掛けることになるが、このV9938がヤマハ初の画像LSIだった。TMS9918との互換性についてはテキサス・インスツルメンツ社の協力は得ず、公開された技術情報からヤマハが独自に実現した〔。 上位互換のチップにV9958(E-VDP-II)がある。 色の分解能並びに、初期パレットの設定値を原因として、機能的にはTMS9918互換でありながら、表示色には、見た目に大きな違いが出る〔TMS9918Aに針路をとれ。 〕。設計したヤマハ側は色の違いを認識していなかったことを後年の取材に答えている〔MSXを作れ!! ジェットヘリで来て発注するスゴい男たち:MSX31周年 週アスPLUS 2014年6月19日〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「V9938」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Yamaha V9938 」があります。 スポンサード リンク
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