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Memex : ウィキペディア日本語版
Memex[めめっくす]

Memexメメックス、''MEMory EXtender'' すなわち「記憶拡張機」の略)は、ヴァネヴァー・ブッシュが1945年の The Atlantic Monthly 誌の記事 "As We May Think" (AWMT) で発表したハイパーテキストの元となったシステムの概念である。
ブッシュが想像した memex は、個人が所有する全ての本、記録、通信内容などを圧縮して格納できるデバイスであり、「高速かつ柔軟に参照できるように機械化されている」ものである。memex は「個人の記憶を拡張する個人的な補助記憶」を提供する〔Manovich, Lev. "As We May Think". The New Media Reader. The MIT Press.〕。memex の概念は後のハイパーテキスト開発(さらには World Wide Web の創造)や個人用知識ベースソフトウェア開発に多大な影響を与えた〔DAVIES, STEPHEN. "Still Building The Memex." ''Communications Of The ACM'' 54.2 (Feb. 2011): 80-88. ''Business Source Elite.'' Web. 12 Dec. 2011.〕。
== 詳細 ==

=== 原始ハイパーテキストシステム ===
ブッシュの1945年の論文において、memex は個人が使用する電気機械式装置として描かれており、大きな自己完結型の図書館を構成し、それにリンクと注釈という形で「連想の航跡」を追加したり、他人の連想の航跡をたどって読んだりできるとしている。
使用するテクノロジーは、電気機械式制御、マイクロフィルムのカメラとリーダーなどで、それらを大きめの机に全て組み込む。マイクロフィルム化された図書館はその机の中にほとんど納まっているが、ユーザーは必要に応じてマイクロフィルムのリールを追加・除去できる。
机の上面は傾斜のある透過型スクリーンになっていて、そこにマイクロフィルムを投影して読むことができる。また、最上部にはプラテンがあり、手書きのノート、写真、メモなどをそこに置き、レバーを押下することで未使用のフィルムにそれらを撮影して収めることができる。
memex はブッシュによれば「一種の機械化された個人用ファイル兼ライブラリ」である。マイクロフィルム、乾板写真、アナログコンピュータを使い、索引付けした膨大な知識の保管所へのアクセスを可能にするもので、どんな知識でもほんの少しのキー押下で呼び出せるという〔Wardrip-Fruin, Noah and Nick Montfort, ed (2003). The New Media Reader. p. 35. The MIT Press. ISBN 0-262-23227-8.〕。
memexのビジョンは1960年代の初期の実用的なハイパーテキストシステムの着想を与えたとされている。ブッシュが ''As We May Think'' で示したmemexなどのビジョンは1930年代と1940年代の既知のテクノロジーから外挿したもので、ジュール・ヴェルヌの考え方やアーサー・C・クラークが1945年に提案した静止衛星による通信などと近い。ブッシュの提案したmemexはマイクロフィルムのコマとコマにリンクを設定できるが、現在のハイパーリンクのように文書の中の単語や文節や画像をリンクすることはできない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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