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マイクロRNA-21(=miR-21、has-mir-21、miRNA21)( *以下、miR-21と表記)とは、''MIR21''遺伝子によってコードされている哺乳類のマイクロRNAである。〔 Lagos-Quintana M, Rauhut R, Lendeckel W, Tuschl T (October 2001). "Identification of novel genes coding for small expressed RNAs". Science 294 (5543): 853–8. doi:10.1126/science.1064921. PMID 11679670. 〕 miR-21は哺乳類におけるマイクロRNAでもごく初期に同定されたマイクロRNAのうちのひとつである。成熟miR-21の配列は進化の過程で強く保存されている。ヒトmiR-21遺伝子は液胞膜タンパクと呼ばれるTMEM49遺伝子によって、第17番染色体長腕(17q23.2)の正鎖に存在している。miR-21はコード遺伝子の転写方向におけるイントロン領域に存在している。にもかかわらず、自身のプロモーター領域を有しており、pri-miR-21と呼ばれる約3400塩基の独自の初期転写産物を生成する。ステムループ構造を有する前駆体miR-21(pre-miR-21)はpri-miR-21の2445~2516番の塩基に存在している。 == 成熟miR-21 == Pri-miR-21はpre-miR-21を生成するために核内においてドローシャ(Drosha)と呼ばれるエンドヌクレアーゼによって切断され、細胞質基質へと運ばれる。このpre-miR-21はその後、細胞質基質においてダイサー(Dicer)によって切断され、低分子の2本鎖RNAへとなる。転写による両鎖の発現量は同等であるが、片方の鎖(miR-21)のみが成熟RNAとしてのプロセッシングを受け、もう片方の鎖(miR-21 *)は次第に減少していく。その後、成熟マイクロRNAはマイクロRNA-リボ核酸蛋白複合体であるRISC(RNA-induced silencing complex)にとりこまれ、標的伝令RNAの 3’非翻訳領域 (3’-UTR)に存在する完全相補配列付近へと運ばれる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「MiRNA-21」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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