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NACSIS-CAT[なくしすきゃっと] NACSIS-CAT(ナクシスキャット)は、国立情報学研究所 (NII) が提供している日本最大〔日本図書館協会 『図書館ハンドブック 第6版』、297頁。〕の総合目録〔総合目録とは、対象とする資料の分野が総合的という意味ではなく、複数の図書館(等)が共同で作成する目録のことである。蔵書目録とは違い、各館にとっては所蔵していない資料も含まれる。〕・所在情報データベースである。おもに大学図書館からなる1,258の参加機関が共同で目録を作成し共有する、オンライン共同分担方式をとっている。NACSIS は国立情報学研究所の前身組織である学術情報センターの略称。 == 歴史 == NACSIS-CATは、1985年(昭和60年)に当時の東京大学文献情報センターによって運用を開始された。学術情報センターの発足はその翌年であり、その目録所在情報サービスの名称が「NACSIS-CAT」となったのは1988年(昭和63年)のことである。1988年には図書所蔵レコードが100万件を突破。1992年(平成4年)に短期大学と高等専門学校の、翌年には大学等以外の図書館の NACSIS-CAT 参加が可能になった。1997年(平成9年)4月にはウェブサイト上でデータベースの検索が可能な NACSIS Webcat(ナクシス・ウェブキャット)が試験的にサービスを開始したほか、和書と洋書に分かれていた図書書誌、図書所蔵、雑誌書誌、雑誌所蔵の各ファイルが統合された。同年12月には、当時「NACSIS-CAT 2」と呼ばれていた新システムが運用を開始した(2007年に移行完了)。2002年(平成14年)、Webcat に連想検索機能などを追加した Webcat Plus(ウェブキャット・プラス)が試行サービスを開始、2005年に正式にサービスを開始している。その後も Webcat の提供は継続されていたが、2013年3月8日で終了した。Webcat の後継サービスとして2011年11月に CiNii Books(サイニイ・ブックス)が開設された。 2008年(平成20年)7月15日、図書と雑誌を合わせた所蔵レコードが1億件を達成した。レコード数の上では順調に成長を続けている〔日本図書館協会 『図書館年鑑 2008』、115頁。〕が、レコードの品質低下〔や、レコード作成館の偏り〔といった問題も指摘されている。たとえば、2005年度(平成17年度)は参加館のうち28%が1件も図書書誌レコードを作成していない〔図書館評価とNACSIS-CAT/ILL 〕一方で、わずか2%の参加館が年間の図書書誌レコード作成数の43%を占めている〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「NACSIS-CAT」の詳細全文を読む
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