|
NLOS-LS(Non-Line-of-Sight Launch System、非直接照準発射システム)とは、米レイセオン社を中心に開発中の新型ミサイル・システムである。 NLOS-LSはアメリカ合衆国陸軍の将来型戦闘システム(Future Combat Systems, FCS)計画とアメリカ合衆国海軍の沿海域戦闘艦(Littoral Combat Ship, LCS)計画に採用するために、レイセオン社(Raytheon)とロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)のジョイントベンチャー企業であるNETFIRES社(NetFires Limited Liability Company 、LLC)によって2008年から「Netfires 計画」と呼ばれる開発計画で開発が進められているミサイル発射パッケージである。 しかし、2010年4月にアメリカ合衆国陸軍より開発中止が発表された。〔Army asks to cancel NLOS-LS 〕計画中止後の2010年現在では、ロッキード・マーティン社が同システムを同時に採用する予定であったアメリカ合衆国海軍に対していくつかの代用案を提出しており、現在の研究を元にしての新システム開発が模索されている。〔 Defense News 16 Jun 2010 〕 == 概要 == この計画は先進火力支援システム(Advanced Fire Support System)として1997年から開発計画が始められていたものである。このシステムでは発射時の加速を弱くすることで、キャニスターとミサイルの負担を軽減している。 このシステムは発射機と移動司令所、そして発射機に内蔵されるミサイルから構成される。発射機本体は縦横共に1.2m程、高さは2m程で重量1.5トン弱の直方体の塊であり、内部には垂直に15本のミサイル・キャニスターと1本のコンピュータ・通信ユニットが隙間なく収められている。地上、船上、車輌上からの発射が想定されており、特に地上での設置後は無線による遠隔操作以外は人手を必要とせずバッテリーが続く限り発射まで放置できる。内部のキャニスターにはそれぞれ1本のPAM(Precision Attack Missile)が収められており、VLS(Vertical Launching System 垂直発射システム) と同様に発射時には垂直に打ち上げられた後でロケット自身の機動によって目標へ向かう。 ミサイルが収められたキャニスターは1本ずつが独立したコンテナであり、下端部の接続保持部と上端部のロック機構によって縦横4列で合計16本が束ねられている。ミサイルが発射された場合の交換作業は、まず側面パネル1-4枚が取り払われる。発射して空になったキャニスターだけが取り除かれて新たにミサイルが収められたキャニスターが兵士2人の手で空いた位置に取り付けられ、最後に側面パネルが戻される。電源バッテリーも定期的な交換が必要になるが、これら以外での保守の手間はかからない様に計画されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「NLOS-LS」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|