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OPS-11 : ウィキペディア日本語版
OPS-11

OPS-11は、三菱電機製の2次元レーダー〔。海上自衛隊護衛艦において、対空捜索レーダーとして搭載されており、この用途としては、日本第二次世界大戦後初めて独自に開発した機種となる〔。
なお、本機を含めた海上自衛隊の電子機器の型番はアメリカ軍軍用電子機器の命名規則におおむね基づいているが、一文字目のみは、米軍式では「S」がつけられるべきところを、「お船」(Ofune)ないし「艦載用」(On Board)を捩った「O」とされている。本機の場合は、水上船舶搭載のレーダー、探知用/距離方位測定用/捜索用ということになる。
== 概要 ==

試作電探以来のレーダー開発に当たっては、「わかば」(元旧帝国海軍松型駆逐艦「梨」)用としてアメリカ合衆国からの供与が予定されていたAN/SPS-40をモデルとする計画であったが、現品の供与が遅れたため、結局、実際の開発の多くは日本側が独自に行った。このため、当初はAN/SPS-40から導入する予定だったパルス圧縮技術は独自に研究することになっている。海上自衛隊では、既に国産の対空捜索用レーダーとしてOPS-1/2を有していたが、これらはアメリカ製のAN/SPS-6を元にした事実上の海賊版であったことから、自国開発の対空捜索用レーダーとしては本機種が戦後初となる〔。
当初、アンテナ形状は、原型機であるAN/SPS-40と同様のパラボラアンテナとされる計画であった。しかし搭載艦として予定されていたやまぐも型(37DDK)の設計上、SPS-40のアンテナでは、同型艦が並列係留した場合にアンテナ同士が接触することが判明したことから、横幅短縮のため、格子状の枠に八木式ダイポール・アレーを多数(計28本: 縦4段×横6列+左右最外側に2本が1列ずつ)面状に配置した特徴的な形状に変更された。敵味方識別装置(IFF)のアンテナはその上部に取り付けられている。使用周波数は、SPS-40と同様に極超短波(UHF; P(B)バンド)と考えられている。OPS-11、11B、11Cの3つのバリエーション〔があり、11Bは増幅器を追加して出力の増強をはかったもの、11Cは11Bをもとにソリッドステート化するとともに技術を導入してクラッター抑圧性能を強化したものである〔。
Lバンドを使用する新型のOPS-14よりも長波長で遠達性に優れることから、OPS-14が登場したのちも、ターター・システム搭載ミサイル護衛艦(DDG)に搭載されて3次元レーダーを補完している。〔


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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