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PIPS ( リダイレクト:東芝パソコンシステム ) : ウィキペディア日本語版
東芝パソコンシステム[とうしばぱそこんしすてむ]

東芝パソコンシステム株式会社(とうしばパソコンシステム)は、コンピュータ関連の開発・製造・販売を手掛ける日本企業1970年創業。1999年ソード株式会社SORD)から社名を変更した。旧社名はSOFT(ソフトウェア)とHARD(ハードウェア)を合わせて名付けられた。
== 概要 ==
1974年i8080採用のマイクロコンピュータ・SMP-80シリーズを発表。1977年にパーソナルコンピュータ・M200を発売してパソコンベンチャーとして注目され、続いて、ホームコンピュータ・M100や M568000Z80のふたつのCPUを搭載したM68などを発売した。
ソードのマシンの特筆すべき事項として、当時OSの概念すらなかった8Bitパソコンにおいて、任意のコマンドの組み合わせにより、独自のOSを構築する機能を有していた事があげられる。
これは、動作環境が一般にフロッピーディスクベースだったため、極めて少ないメモリ空間で目的に合致したシステムを構築するための策として画期的だった。
また、一般にはプログラミング言語としてBASICが採用されていたが、その機能として、入力時の構文解析、リストの自動インデント表示、多世代ソース管理など、現在のプログラミング環境と比べても遜色のない極めて高いものを有しており、一部の熱狂的な支持を得ていた。
1980年に事務処理用簡易言語“PAN-INFORMATION PROCESSING SYSTEM”(PIPS)を発表。パソコンの利用にはBASICプログラムが必須だった当時、表形式のデータに対して100個あまりのコマンドにより誰でも簡単に関数計算やグラフ作成、データ検索を行うことが出来る画期的なソフトウェアだった。PIPSはソード製パソコンでのみ動作したため、ソードのハードウェアの売り上げも倍増し、最盛期は年商200億円以上を記録した。全国主要都市にPIPS INN(ピップスイン)という、ショールームとトレーニングルームを備えた、オレンジとホワイトを基調色としたモダンなショップも展開され、パソコン普及の役割を果たした。PIPSはIBMなど他のハードウエアメーカーからもオファーがあったが、ソードは自社ハードのみの販売に固執。その結果、1984年頃から部品調達の失敗を契機とするハードウェア販売の不振がPIPSの足を引っぱるようになり、業績は悪化した。
1985年、業務提携の形で実質東芝に売却された。その後、時代は8Bitパソコンから16Bitパソコンへ、各社独自OSから汎用OS(MS-DOS)へと大きく旋回し、ソードの名も忘れ去られることとなった。1999年には完全子会社化され、社名を「東芝パソコンシステム」に変更し、PIPSをフリーソフトに移行した。
創業者の椎名堯慶は、1987年に退社してプロサイドを設立している。またヤフー株式会社元社長の井上雅博や、スカイマーク元社長の西久保愼一はソードの出身である。ソードは俗に「侍の集まり」とも言われ、当時の社員は、一癖あるが個性的な面々が集まっていたと語られている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「東芝パソコンシステム」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sord Computer Corporation 」があります。




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