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PowerVR(パワーブイアール)は、イギリスのファブレス企業であるビデオロジック(現:)が開発した、グラフィックコントローラIPコアおよびそれを集積回路として実装したグラフィックチップである。チップ製造はNECやSTマイクロエレクトロニクス〔パソコン用グラフィックチップからは撤退 http://us.st.com/stonline/press/news/year2002/c1146h.htm〕等が行なってきた。当初、メインターゲットとされていたパソコン用ビデオカードとしては、ほとんど普及しなかったが、比較的メモリへの負荷が少ないというその特徴から、家庭用ゲーム機およびアーケードゲーム基板、携帯電話、携帯情報端末 (PDA)、カーナビゲーションといった組み込みシステムに広く採用されている。 また Intel Atom、Apple Axシリーズ、Texas Instruments OMAP などに GPU として組み込まれ、携帯電話・タブレットなどに広く採用されている。 特徴は、Zバッファ法で通常行なうような「手前にある物体は上書きする」という方式を採らず、「一番手前の物体しか描画しない」という手法により、Zバッファ用のメモリを不要にした点である。タイル単位でこの処理を行なうことから "tile-based deferred rendering" と呼んでおり、TBDRと略す(詳細はw:Tiled renderingを参照)。2009年現在、OpenGL ESのプログラマブルシェーダーや、H.264やMPEG-2、MPEG-4などの動画コーデックに対応した高機能な製品をリリースしている。 ==ラインナップ== ;PowerVR シリーズ1 (PCX1, μPD62010およびPCX2, μPD62011) :1996年、秒間30万ポリゴンのPCX1発表。1997年、性能が秒間45万ポリゴンに向上したPCX2発表。これらは3D演算機能と4MBの専用RAMのみ搭載したPCIバスのボードで、表示には別途ビデオカードが必要となる。ビデオキャプチャボードのオーバーレイ機能と同様に、DirectDrawを経由し、ビデオカードのVRAMに直接表示データを書き込む。グラフィックライブラリはDirect3Dのほか、オリジナルのSGL (Super Graphics Library) が利用できる。 ;PowerVR シリーズ2 (PowerVR2) :1998年2月23日発表。2D表示機能を搭載し、単独で使用できる2D/3Dビデオカードとなった。ドリームキャストに搭載されているほか、PC用のAGPカードも存在したが、日本ではほとんど普及しなかった。 ;PowerVR シリーズ3 :2000年、KYRO発表。KYRO IIは2001年発表。KYROのバグフィックスとクロックアップ。 ;PowerVR シリーズ4 ;PowerVR シリーズ5 ;PowerVR VXD370 :HD(ハイディフィニション) 品質のデコードなどに向けたIPコア。 ;PowerVR M2VXファミリー :SD(標準精細度)品質のデコードなどに向けたIPコア。 ;PowerVR MVED1 :モバイル機器に向けたIPコア。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「PowerVR」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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