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R10000
R10000 は、MIPS IV命令セットアーキテクチャ (ISA) を実装したRISCマイクロプロセッサで、当時シリコングラフィックス (SGI) の子会社となっていたミップス・テクノロジーズ (MTI) が開発した。開発コード名は "T5"。チーフデザイナーは Chris Rowen と Kenneth C. Yeager。R10000のマイクロアーキテクチャは ANDES(Architecture with Non-sequential Dynamic Execution Scheduling、非逐次的動的実行スケジューリング・アーキテクチャ)と名付けられている〔"MIPS Claims Floating-Point Record With R10000, The Hottest Chip At The Microprocessor Forum" . (31 October 1994). ''Computer Business Review''.〕。ハイエンドではR8000、それ以外ではR4400の後継として、それらに取って代わった。MTIはファブレス企業であり、実際の製造は日本電気 (NEC) と東芝が行った。R4000/R4400以上に設備投資がかかるため、それまでMIPSアーキテクチャのマイクロプロセッサを手がけていたIDTなどの半導体企業はR10000を製造しなかった。 == 歴史 == 1996年1月に150MHz版と200MHz版が登場したが、製造工程の問題があり、大量生産が可能になったのは同年後半である。200MHz版の供給量は1996年末まで少ないままで、結果として価格は3,000ドルとなっていた〔Gwennap, Linley (27 January 1997). "Alpha Sails, PowerPC Flails". ''Microprocessor Report'', pp. 1, 6–9., p. 8."〕。 1996年9月25日SGIは、NECが同年3月から7月末まで製造したR10000に電流が流れすぎるという問題があり、動作中にシステムがダウンする虞があると発表。SGIは出荷済みの1万個のR10000のリコールを実施し、両社は多大な損失を蒙った〔"Defects Revealed In SGI R10000 MIPS Systems, Revenues Hit" . (26 September 1996). ''Computer Business Review''.〕〔"SGI To Recall 10,000 R10000s" . (30 September 1996). ''Computer Business Review''.〕。 1997年、0.25μmプロセスでの製造が始まり、250MHzでの動作が可能となった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「R10000」の詳細全文を読む
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