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RPG-7()は、ソ連の開発した携帯対戦車擲弾発射器。安価、簡便かつ効果的であるため、途上国の軍隊やゲリラ、民兵が好んで使用し、ベトナム戦争以降から現代に至るまで世界各地の武力紛争において広く用いられている。 == 概要 == RPG-7の名称は、ロシア語で「携帯式対戦車擲弾発射器」を意味する「(ルチノーイ・プラチヴァターンカヴィイ・グラナタミョート)」の英字綴りである「Ruchnoj Protivotankovyj Granatomjot」の頭文字をとった略称から作られた。英語の訳表記では「Rocket-Propelled Grenade(ロケット推進擲弾)」と綴られるが、これはバクロニムであり、厳密には誤りである。 RPG-7用弾薬の多くは加速用にロケット推進機能を備えており、対戦車ロケット弾発射機と称されることが多いが、発射機自体は装薬による発射と同時に砲身後方からのガス噴射で反動を相殺するクルップ式無反動砲である。 RPG-7は、単純構造、取扱簡便、低製造単価で、発射機と弾頭を合わせた10kg程度の重量は、使い捨て式のM72 LAWやAT4を除けば対戦車兵器では比較的軽量である。その割に高い威力を発揮するため、アサルトライフル・AK-47と同じく発展途上国の軍隊やゲリラなどに幅広く使用されている。少なくとも40ヶ国が正規に採用しており、様々なモデルが9ヶ国以上で生産されている。特にこの兵器によってゲリラやテロリストが容易に戦車をも破壊しうる火力を持った事が、いわゆる低強度紛争(LIC)の活性化の要因の一つとなっている。 第3世代主力戦車であっても、RPG-7の成形炸薬弾を脆弱な部位に受けると行動不能になる程の威力がある。ただし、この種の歩兵携行用無反動砲に共通する欠点として発射時の後方噴射(バックブラスト)が激しく、射手の位置が判明しやすいため、「スーサイドウェポン(suicide weapon、自殺兵器)」と呼ばれることもある。反撃を避けるため、射手は発射後に速やかな移動を必要とされる。 日本においては、九州南西海域工作船事件において北朝鮮工作船乗組員が海上保安庁巡視船に対してこれを使用し有名になった。また、防衛省でも少数を研究用に購入し、自衛隊の装備品に対する各種試験に使用している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「RPG-7」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 RPG-7 」があります。 スポンサード リンク
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