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railjet(レールジェットまたはレイルジェット)とは、オーストリア連邦鉄道(ÖBB)およびチェコ鉄道(ČD)が運行する国際特急列車、あるいはそれに使用される車両の名称である。略称(種別名)はRJ。2008年12月から運転を開始し、ÖBBの旅客輸送部門であるÖBB-Personenverkehr AGにより運営されている。Railteam(レールチーム)のアライアンスメンバーとしてオーストリアを代表する列車で、国内外の主要都市を最高速度230km/hで結び、ドイツ、スイス、ハンガリー、チェコへ乗り入れる。2017年にはイタリアのヴェネツィアへの延長も予定されている。 == 概要 == オーストリアは周辺8カ国と国境を接し、地理的に中央ヨーロッパの要をなす国の一つであるが、鉄道についても周辺の国々と密接な関わりを持ち、国際列車も数多く運転されるなど欧州鉄道網の要衝としての地位を確立している。そのオーストリアで全国規模の鉄道を運営するÖBBが、中央ヨーロッパの鉄道サービス強化を図るべく、従来の特急列車よりも短い時間で国内外の主要都市を結び、車内サービスも大幅にグレードアップした新しいタイプの特急列車を開発することになった。それがÖBB railjetである。 まず2005年4月に最初の発注がシーメンスに対して行われた(客車7両×23本)。牽引用の電気機関車は当時、同じくシーメンスで量産が続けられていた汎ヨーロッパ機関車"Taurus"(タウルス)に決定され、客車共々、最高速度230km/hを実現〔現在、最高速度での運転はウィーンやリンツ周辺の一部区間あるいはドイツ国内に限られている。〕。複数の電源に対応する汎用機関車を用いることにより、国境付近で付け替えせずに直通運転が可能となった。2008年7月には一部車両を改修しての高速試験で275km/hを記録している。 列車の本格登場に先立ち2007年、塗色を検討するため3両の機関車(1016型034号機・035号機、 1116型200号機)に対して試験塗装が施され、それぞれシルバーベース2種とワインレッドベースに塗り替えられた。その中から投票により、1116型のワインレッドが採用された〔結果は2008年3月27日に開票。なお、得票2位の塗装とは52票の僅差であった。(1位=6349票:2位=6297票)〕。なお1016型はrailjetの営業運転には使われておらず、もっぱらPR役であった。 運行開始までに23本が出揃ったが、さらに2007年10月には契約オプション行使により44本の追加発注が行われた。そのうち16本は2010年10月に、二度目のオプション行使でキャンセル(オフ)となっている。このキャンセル分を活用し、チェコ鉄道が"スーパーシティ"に次ぐ特急列車網の拡張を図るべく、2012年8月にシーメンスへ発注したものがČD railjetである〔発注権利が移譲されているため契約オプションが行使可能で、まずは7本の製造にとどめられている。〕。ÖBBと比べ、組成変更により2等席が増強されるなどの違いがある。 ÖBB編成は2012年中に最終車両が落成し、総数357両(7両×51本)となっている。一方、ČD編成は2014年初頭より順次落成。5月からは既存のICやECを置き換えて既に運用が始まっていた。2014年12月よりrailjetとして正式運用。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Railjet」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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