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SACLA[さくら]
SACLA(さくら、SPring-8 Angstrom Compact Free Electron Laser)は、兵庫県の播磨科学公園都市内にあるX線自由電子レーザー(XFEL)施設。日本初のXFEL施設で、アメリカ合衆国に次いで世界で2番目に建設されたXFEL施設でもある〔石川哲也 「SACLAができるまで 」『日本結晶学会誌』第56巻第1号、2014年、4-8頁〕。大型放射光施設SPring-8に隣接し、実験設備の一部をSPring-8と共用する。SPring-8とともに「特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律」(平成6年6月29日法律第78号)に云う特定放射光施設である。 == 概要 == 2006年3月に策定された第3期科学技術基本計画(平成18年3月28日閣議決定)において国家基幹技術の一つとして選定されたX線自由電子レーザー施設として、2006年度から独立行政法人(現・国立研究開発法人)理化学研究所(RIKEN)とSPring-8を運営する財団法人(現・公益財団法人)高輝度光科学研究センター(JASRI)が共同で施設の建設・整備を行い、2011年3月に完成、愛称は公募により「SACLA(さくら)」と決定した〔わが国初のXFEL施設が完成-「XFEL」の愛称は「SACLA(さくら)」― 理化学研究所、2011年3月29日〕。同年6月7日16時10分には、調整運転開始から三ヶ月で世界最短波長となる波長0.12nm(1.2Å)のX線自由電子レーザーの発振に成功〔「夢の光」をついに実現 理化学研究所、2011年6月7日〕〔「夢の光」をついに実現-X線自由電子レーザー施設SACLAがX線レーザーの発振に成功- 理化学研究所播磨事業所、2011年6月7日〕、同年7月13日には波長0.08nm(0.8Å)のレーザー発振に成功した〔SACLA lasing updates/SACLAレーザー発振最新情報 理化学研究所播磨事業所、2011年7月13日〕。その後もシステムの調整運転が進められ、同年10月28日には0.063nm(0.63Å)の世界最短波長のX線レーザー生成に成功〔日本発「コンパクトXFEL」SACLAの有用性、世界が認識 理化学研究所、2012年6月25日〕、2012年3月7日より供用運転を開始している〔X線自由電子レーザー施設SACLA(さくら)が3月7日から供用開始 理化学研究所、2012年3月6日〕。 SACLAは、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2013年度のグッドデザイン賞を受賞している。2013年から新設された「来るべき社会の礎を築くと認められる」デザインに贈られるグッドデザイン特別賞であるグッドデザイン・未来づくりデザイン賞(経済産業省商務情報政務局長賞)にも選出された〔グッドデザイン・未来づくりデザイン賞 X線自由電子レーザー「サクラ」 GOOD DESIGN AWARD 2013〕。また、同年3月には「X線自由電子レーザー施設SACLAの整備と供用開始」の成果により、日刊工業新聞社が主催する「第42回日本産業技術大賞」(文部科学大臣賞)を理化学研究所播磨研究所他9団体が共同受賞した〔X線自由電子レーザー施設SACLAが「第42回 日本産業技術大賞」を受賞 理化学研究所、2013年3月15日〕〔SACLAが創る未来の光 日刊工業新聞、2013年4月10日〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「SACLA」の詳細全文を読む
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