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SPU (Sound Processing Unit)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントによって設計・製造され、同社ゲーム機に搭載されたPCM音源につけられた名称である。プレイステーションに搭載されたSPU、プレイステーション2に搭載されたSPU2がある。スーパーファミコンの音源に使用されたSPC700に由来している。 == SPC700 == 任天堂のスーパーファミコンに搭載された音源は、DSPと、制御用チップS-SMP(SPC700コア)から構成される。SPC700は6502を拡張した命令セットを持ち(オブジェクトの互換性はない)、本体のCPUとは別に動作する。 当時ソニーのハードウェアエンジニアであった久夛良木健が設計を手がけた。当初スーパーファミコンでは別の音源が採用される予定であったが、任天堂の担当者の前で久夛良木がSPC700のデモンストレーションを行いその性能をアピールし、その能力が認められたため、スーパーファミコンに採用されることとなった。 スーパーファミコンの音源の性能は以下の通りである。 * SRAM: 64KB * サンプリング周波数: 32kHz * 同時発音数: 8チャンネル * 16bit PCM ステレオ(ADPCM) * SPC700クロック周波数: 2.048MHz * DSPの機能: * BRR圧縮された波形データの復元 * ADSR * ガウス分布補間 * エコー * ディレイ(最大240ms) * リバーブ(次数8のFIRフィルタ付) * ピッチモジュレーション(1チャンネルのみ不可) * ノイズ(発生周波数: 0~32kHz) * ピッチベンド 1990年当時のものとしては非常に高性能なものであった。 SPC700の性能を生かして、スーパーファミコンでは数々の良質なゲーム音楽が誕生することとなった。しかしメモリの容量や同時発音数、データサイズの制限のため、SPC700の能力を最大限に発揮するためには高度な技術を持ったサウンドプログラマーの腕が必要であった。そのためスーパーファミコンのゲームはサウンドプログラマーの能力によって大きく音質が異なる。 SPC700の性能を生かした究極の作品にサテラビューのゲーム「Rの書斎」がある。これはサテラビューから受信したデータをメモリーパックへ一時蓄積しつつSPC700によって再生するという手法を用い、CD-ROM機以外では不可能と思われていた音声の分岐を実現したものである。 SPU、SPU2はこのSPC700を発展・改良させたものである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「SPU」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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