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STS地震計(エスティーエスじしんけい)とは広帯域地震計のひとつ。 ==概要== STS地震計はWielandtらによって1980年代に開発され〔Wielandt, E. and G. Streckeisen, 1982, The Leaf-spring Seismometer; Design and performance, Bulletin of the Seismological Society of America, 72, 2349-2367. Wielandt, E. and J. M. Steim, 1986, A Digital Very-broad-band Seismograph, Annales Geophysicae, 4, 227-232.〕、スイスのストレッカイゼン社より売り出された。当初モデルのSTS-1型は、固有周期360秒で、非常に長い周期の地震波の観測を可能にするものであった。また、10万倍のダイナミックレンジを持ち、微小地震から巨大地震までの観測を可能にする、画期的な地震計であった〔渋谷拓郎ほか(1990) 超高性能地震計(STS)による地震観測-観測システムと地震波形例の紹介-, 京都大学防災研究所年報, 33, B-1 〕。板状のばねを用いたサーボ型地震計であり、固有周期の長周期化と安定性の確保のために様々な工夫がなされている〔新谷昌人(2004) やさしい地震計・加速度計, 地球の「流れ」を見る衛星重力ミッション 〕。 360秒の固有周期を持つSTS-1型地震計は、その後20年以上にわたり、最も長周期の地震波を観測できる地震計として評価される一方で、気温や気圧が安定した地下坑道などに設置し定期的に保守をしなければ本来の性能が発揮できないなど、取り扱いの難しさがあった〔たとえば山田功夫ほか(1989) STS地震計による広帯域・広ダイナミックレンジによる地震観測, 地震第2輯, 42, 21-31 〕。また、その製造には高い技術を持つ職人が必要であり、量産に向かず、価格も高いという難点があった。そこで、より扱いやすく廉価なSTS-2型地震計が開発された。STS-2型地震計では、固有周期が120秒に変更されている。また、STS-2型地震計は、一部改良が施され、STS-2.5型として普及している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「STS地震計」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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