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SiRNA
siRNA(small interfering RNA)とは21-23塩基対から成る低分子二本鎖RNAである。siRNAはRNA干渉(RNAi)と呼ばれる現象に関与しており、伝令RNA(mRNA)の破壊によって配列特異的に遺伝子の発現を抑制する。この現象はウイルス感染などに対する生体防御機構の一環として進化してきたと考えられている。siRNAは線虫や植物における転写後の遺伝子サイレンシング機構(PTGS)として存在することが報告されていたが〔Fire A, Xu S, Montgomery MK, Kostas SA, Driver SE and Mello CC.(1998)"Potent and specific genetic interference by double-stranded RNA in Caenorhabditis elegans."''Nature.'' 391,806-11. PMID 9486653〕〔Hamilton AJ and Baulcombe DC.(1999)"A species of small antisense RNA in posttranscriptional gene silencing in plants."''Science.'' 286,950-2. PMID 10542148〕、その後合成のsiRNAがヒトの細胞においてRNA干渉を引き起こすことが分かり〔Elbashir SM, Harborth J, Lendeckel W, Yalcin A, Weber K and Tuschl T.(2001)"Duplexes of 21-nucleotide RNAs mediate RNA interference in cultured mammalian cells."''Nature.'' 411,494-8. PMID 11373684〕、siRNAを用いたRNA干渉は遺伝子をノックダウンする方法として生物学および医薬分野の基礎研究に応用されていると共に、臨床への応用も期待されている。 == 構造 ==
siRNAは通常21塩基対の二本鎖RNAであるが、各RNA鎖の3'部分は2塩基分突出した構造をとる。siRNAはヘアピン状のRNAあるいは長鎖の二本鎖RNAからダイサーと呼ばれる酵素によって切り出されて産生されることが知られており、その結果としてそれぞれの鎖は5'末端にリン酸基と3'末端にヒドロキシル基を有した構造となっている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「SiRNA」の詳細全文を読む
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