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Skkime ( リダイレクト:SKK ) : ウィキペディア日本語版
SKK[えすけいけい]

SKK(エスケイケイ、Simple Kana to Kanji conversion program)は、Emacs上で動く、日本語入力システムの一つである。
== 概要 ==
1987年に、東北大学教授(当時)佐藤雅彦によって開発された。本家での開発終了が2000年11月頃に宣言され〔、現在はSKK Openlabが開発を行っている。SKK OpenlabがリリースするSKKには、Daredevil SKK(ddskk)の名が付けられている。
SKKが他の日本語インプットメソッドと大きく異なるのは、かな漢字変換において形態素解析に基づいた変換を行わないことである。かな漢字の境界をユーザが指定することになるため、形態素解析を行うシステムではどうしても避けられない解析ミスを回避し、意図した通りの変換を行うことができる。話し言葉や方言を記述する際、その表記のぶれのほとんどはかな文字で表記される部分であるので、SKKでは変換ミスにつながらない。
また、前者は再変換のために文節の選択を(例えば、右から左へ)変更する必要性があり、打鍵のコストが多くかかるが、SSKの場合は入力と変換を逐一行うことによって、ペンで文字を描くように自然に左から右へ文章を書いていくことが可能である。カーソルキーを多用しないということはそれだけホームポジションから手を離す機会が減るため、高速な入力も可能となる。
SKKでは、ローマ字を直接入力するとそのままひらがなに変換される。かなを漢字に変換する場合は、漢字の開始部分を大文字で指定する。活用のある場合には送りがなの開始部分を、活用のない場合は空白を入力することで漢字へ変換する。例えば、「彼は足が速い」という文を入力する場合、「Kare haAsi gaHayaI」と入力する。
他の特徴として、シームレスな辞書登録が挙げられる。辞書に登録されていない単語を変換しようとした場合はミニバッファで変換結果の入力が促され、その結果は個人用の辞書に登録される。辞書の登録は再帰的に行うことができる。そのため、使っているうちに自然と辞書が成長していき、より快適な変換を実行することができるようになる。
SKKの大きな欠点のひとつは大文字を入力するためのシフトキーの多用、すなわち小指の酷使である。このため長時間の入力には向かないという意見もある。設定によりシフトキーを押しやすい別のキーにアサインしてこの小指問題を回避する方法もある。
SKKはローマ字かな変換に基づいた入力方式だが、漢字の始点と終点を指定できれば、直接かな入力に対応できる。多少のインストールと設定の追加により、親指シフト配列やJISかな入力、T-CodeTUT-Codeでの使用が可能である。親指シフト配列では漢字変換の始点を大文字で指定するのではなく、ホームポジションの両人差し指のキーである「f」と「j」の同時打鍵を使用する。
SKKでの日本語入力は、ほかのインプットメソッドと大きく異なるため、初めてのものは戸惑いを感じさせる。形態素解析を利用した変換では送りがなの開始位置を変換のたびに明示的に指定することはないからだ。しかし、手書きの際には、送り仮名の開始位置で戸惑うことなく記述できているので、慣れてくると(あるいは戸惑いの原因であるシフトキーに慣れさえすれば)手書きと同じ感覚で入力することができるとされている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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