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TAVITAC (Traitement Automatique et VIsualisation TACtique) は、トムソンCSF(Thomson-CSF、いまのタレス・グループ)社が開発した軍艦用戦術情報処理装置。原型となったVegaシリーズと、発展型のTAVITAC 2000がある。 == Vega == Vegaは、小型艦への搭載を目的に開発されたもので、砲射撃指揮装置を発展させて構築されている。基本的には対水上レーダーを主たるセンサーとして、対空追尾は射撃指揮装置が担当することになるが、大型艦に搭載される場合には、対空追尾能力のあるレーダーが組み込まれることもある。 Vegaシリーズは、使用するコンピュータによっていくつかの世代に分かれているほか、中核となるレーダーによっても区別される。第1世代はBCH、第2世代のVega IIはCDE、第3世代のVega IIIは15Mを使用している。また、Vega、Vega IIのいずれも、コンピューターを1基使用するものと2基使用するものが開発された。 ;Vega :BCH 1基版で航空ないし水上目標を6個、ソナー探知とESM探知を1個ずつ扱うことができ、2個を同時に攻撃できた。2基版では、航空ないし水上目標を加えて16個扱うことができ、さらに自動で対勢図の作成も可能である。また、もっとも単純なトリトン・レーダーを使用するモデルはVega Triton(のちにVega Canopus)、コンピューター1基版はCanopus A、2基版はCanopus B、ポルックス追尾装置を追加したものはVega Pollux PC、これにエグゾセ対艦ミサイルの管制機能を付加したものはVega Pollux PCEと呼ばれる。 ;Vega II :CDE 1基版で16個の目標、2基版でさらに16ないし64(多くの場合は32)個の目標を扱うことができた。2基版はTAVITACとも呼ばれたが、この名前は後に、より完全な戦術情報処理装置のブランド名として流用された。 ;Vega III :フランス海軍向けに開発されていたSENIT 5をもとにして、フランス海軍が開発を中止したのちに、プライベート・ベンチャーとして開発されたものであり、のちにTAVITAC (Traitement Automatique et VIsualisation TACtique) と改名されて、新しいシリーズとなった。従来のVegaシリーズよりも大型の艦も対象として、目標情報を管理する15M125コンピュータを中核として、15M05小型コンピュータが配置されている。128の目標を扱うことができ、ヘリコプター管制機能、対潜戦闘調整、ミサイル射撃指揮、さらに多目標からの自衛戦闘に対応している。サウジアラビアのアル・マディーナ級フリゲート搭載のモデルでは、6基のコンソールとE7000戦術状況表示盤 1基を有している。コンソールはCRTディスプレイとサブ・ディスプレイ、キーボード、トラック・ボール、ビデオ表示盤を有しており、CRTはモノクロとカラーを選択でき、200の目標と100の表示記号を扱うことができる。また、中国に輸出されたモデルでは、さらに3人用の水平型コンソールが含まれている。 :さらに、Vega IIIをもとにモジュラー化したものはVega 3と呼ばれるようになった。新しく、デュアル・スクリーン(20インチ、フラット)のコンソールが導入され、これらはFDDIまたは光ファイバーによって接続されて、さらにビデオ・データを送るために別途に光ファイバーが引かれている。 Vega IVの開発は行われず、Vegaシリーズをもとに全面的に強化したTAVITAC 2000シリーズに移行した。また、中国は、TAVITACをもとに国産化した戦術情報処理装置として、国産兵器に対応させたZKJ-4シリーズを開発し、江衛型フリゲート以降のフリゲートに搭載している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「TAVITAC」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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