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物理学の運動学における速さ(はやさ、)は、速度ベクトルの大きさを指す用語である。各時刻の位置が特定できるような何らかの'もの'〔ここで言う 'もの' は、実際の固体物体を指す場合の他、系の中の仮想点や連続体の仮想境界であったり、さらに一般には位置と時間で決まる関数の特徴的な点を追うなど、(各時刻の位置が定まるという条件さえ満たせば)対象は様々である.〕があって、その'もの'が時間とともに移動していく場合に、その(道のりとしての)移動距離が時間的に増していく変化のすばやさ(変化率)を表す量である。速度が一定の場合は、単位時間あたりの移動距離であると考えてよい。 ==速さと速度== 物体の位置ベクトルを、時刻をで表すとき、物体の速度 に対する 速さ の定義は以下のとおりである。 速さは、移動の方向(含前後進の別)を考慮しない(問わない)正のスカラー量であり、その次元は、速度と同じく、 ÷ となる。 ---------- 以下、簡単化した例で説明するために、ある物体が一つの直線上を運動する場合を考え、この直線を軸にとることにする。 この場合、時刻がだけ増加する間に物体が移動した道のりは、その間の物体の座標の増加分 となる。 ここで、道のりが時間に対して一定の割合(変化率)で増していくときには、(1次元的な)速度は によって表される。 一般には、道のりの時間に対する変化率は一定ではない(落体, 加・減速する乗り物, 飛翔する昆虫などを思い描くとよい.)。その場合には、の 時刻に対する変化を表すグラフを考え、そのグラフの(各時刻における)勾配をもって速度の定義とする。これは、数学的には をで微分した量に他ならない。 : このように、速度が一定でない場合に、ゼロでない時間間隔における比の量 を、の間の平均速度と称する。 ここにおいて、速度の絶対値を速さ 、平均速度の絶対値を平均の速さ とする。 : : 以上の例で、速度(平均速度)は符号付きのスカラー量、速さ(平均の速さ)は正のスカラー量になっていることに注意されたい。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「速さ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Speed 」があります。 スポンサード リンク
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