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TerraSAR-X[てらさーえっくす]
TerraSAR-X(テラサーエックス)は2007年に打ち上げられたドイツの地球観測衛星。Xバンド合成開口レーダーを持つ商用画像サービスの衛星としては世界初であり〔なおXバンドの合成開口レーダーが衛星軌道から地球を観測したのは、スペースシャトルSTS-9ミッション(1983年)でスペースラブに搭載されたDLRの実験用レーダー装置MRSE(Microwave Remote Sensing Experiment)が世界初である。〕、Lバンド等を用いる従来の合成開口レーダー衛星と比較してより高い地表解像度を持つ。さらに2010年に打ち上げられた同型の衛星TanDEM-X(タンダムエックス)と連携した観測を行うことで3次元の地形データも取得可能となっている。 == 概要 == TerraSAR-Xはドイツ連邦教育研究省(BMBF)とEADS アストリウムの官民パートナーシップによる最初の衛星計画であり、Xバンドレーダーの高精度な画像を撮影し科学研究と商業利用の両目的に使用する。衛星製造と打ち上げ費用1億3000万ユーロは、ドイツ航空宇宙センター(DLR)が1億200万ユーロ、アストリウム側が2800万ユーロをそれぞれ分担している。 2002年にアストリウムはTerraSAR-Xの製作を受注し、ドイツ南部のフリードリヒスハーフェンにある同社の衛星製造施設で組み立てが行われた。TerraSAR-Xの形状は長さ4.9mの六角柱であり、その側面の一つに合成開口レーダーのアンテナアレイが取り付けられている。2007年6月15日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地よりISCコスモトラス社のドニエプルロケットを使用して打ち上げられ、地球の明暗境界線上を周回する太陽同期軌道に投入された。 TerraSAR-Xの運用管理はDLRが担当し、ドイツ宇宙オペレーションセンター(GSOC)において衛星の管制を行う。正式な衛星の運用は2008年1月7日に開始された。2010年6月21日には同型のTanDEM-Xが打ち上げられ、その1ヵ月後には衛星2基の連携観測による最初の3次元デジタルイメージが取得されている。現在は後継機として地表解像度を50cmに向上させたTerraSAR-X2の開発が進められている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「TerraSAR-X」の詳細全文を読む
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