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UNIHI : ウィキペディア日本語版
UNIHI

UNIHIとは1989年頃に開発され、主に放送用に使われたカセット式ハイビジョンVTR。先進的なTCI記録方式をいち早く導入して、MUSE方式ハイビジョン放送の最大解像度を非圧縮のアナログ記録で完全にカバーし、テープ使用量が通常放送用のベータカムVTRとほぼ同等(毎秒119.7mm)という経済性もあって、1989年から97年までにハイビジョン制作された番組のほとんどで、収録に使われたようだ。
==開発==
多くの資料では、1989年にNHKエンジニアリングサービスと、国内家電メーカー10社が共同開発したとされているが、1988年6月16日の日刊工業新聞には、同月15日に日立と松下の両社が、それぞれNHKエンジニアリングサービスと共同で、業界初の2分の1インチカセット式ハイビジョンVTRを開発したことを発表したという記事がある。その事からすると、基本的な方式を開発したのは日立製作所だったのではないかという推測が成り立つ。なぜなら、UNIHI VTRは、回転ヘッドのシリンダー径が76mmである事や、映像トラックの延長上にリニアPCM音声を記録する事、フレーム単位のトラックピッチとテープ速度の比がほぼ同じである事などから、松下電器(現パナソニック)とNHKが1985年に開発したMIIVTRをベースにして開発されたと考えられ、松下電器が最初に開発したとすると、日立製作所が関係する理由が見付からなくなるからだ。日刊工業新聞の記事には、両社の試作機の写真も載っているが、松下のものがベータカムやMIIなどの一般的なスタジオ用VTRと同様な外観なのに対し、日立機はスピーカーか空気清浄機のようなあまりVTRらしくない見掛けで、非常なギャップがある。
1996年発行の「ハイビジョンのすべて」(NHK出版)には、ユニハイVTRについて、開発当初はビデオシアター等でのハイビジョン再生を目的にした非放送系利用のものだったが、その後に性能が向上して、放送用として使われるようになったと書かれている。また、1988年9月のソウルオリンピックの際にNHKが配布したパンフレットには、88年中にビジネスユースのハイビジョンビデオカセットが実用化予定と記されていたそうだ。日刊工業新聞にも、業務用として来年発売予定で、会議やビデオシアターでの普及が期待されると書かれていた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「UNIHI」の詳細全文を読む




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