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UPシリーズ : ミニ英和和英辞書
UPシリーズ[ゆーぴーしりーず]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

UPシリーズ : ウィキペディア日本語版
UPシリーズ[ゆーぴーしりーず]
UPシリーズ』(''Up Series'')は、1964年英国グラナダ・テレビが制作したドキュメンタリー番組『''seven up!''』及びその派生シリーズである。
== 概要 ==
映画監督マイケル・アプテッドが第1作目から制作に携わり、2作目以降はプロデューサー兼インタビュアーを担当している。
1964年に英国で放送された『seven up!』は、ロンドン周辺やリヴァプールなど、英国に住む7歳の子供たちを集めてインタビューし、7歳までの生育環境がどれだけ彼らの成長に影響を与えるかを、同様の質問を投げかけることで浮き彫りにし、階級格差がこの段階で固定化されてしまうことを立証しようとしたドキュメンタリー番組であった。
その後、同じ出演者に7年ごとに取材を繰り返すことで、彼らの人生がどれだけ幼少時の生育環境に影響されるか、テレビに出演し続けることが彼らの生き様にどのような影響を与えているか(観察者効果)などを探る上で、心理学社会学教育学など様々な見地から興味深い番組となっている。1964年に英国で放送された『''seven up!''』は、ロンドン周辺やリバプールなど、英国に住む7歳の子供たちを集めてインタビューし、7歳までの生育環境がどれだけ彼らの成長に影響を与えるかを、同様の質問を投げかけることで浮き彫りにし、階級格差がこの段階で固定化されてしまうことを立証しようとしたドキュメンタリー番組である。
この番組においてアプテッドは、子供の人選を担当した。まだ、若手の調査員(制作アシスタント)であった彼は、プロデューサーの「各所属階級〔英国に正式な階級制度が残っていたわけではないが、上流階級・中産階級・労働者階級というヒエラルキーは当時もも厳然と存在する。〕の典型的な例になるような子供たちを選んで来い」という指示に従い、上流階級子弟の多いパブリックスクール(私立学校)や、労働階級子弟の多い東ロンドン地区の小学校をめぐった。アプテッドは、各校の校長やスタッフに推薦してもらったそのクラス(階級)の最も典型的なタイプの子供達と面談し、最終的に21人を選んだ。しかし、40分弱の放送時間に合わせ、番組では14名が紹介された。
『''seven up!''』が放送された時点で、この番組をシリーズ化しようと考えていた者はいなかった。1970年になって、当時グラナダテレビの経営者であった''Denis Forman''が、同社の食堂でアプテッドに「あの子達がどうなったか取材したらどうだ?」と提案。それが『''7 Plus Seven''』となり、同時に、取材対象者を7年ごとに追う形でのシリーズ化が決まったのである。2作目以降はアプテッドが一貫してプロデューサーインタビュアーを担当している。
14歳時を取材した『''7 Plus Seven''』では、取材対象そのものが7歳時に紹介された14名に絞られ、その後''Charles''〔、ドキュメンタリー作家。『''49 UP''』の制作時には、今までのシリーズ全てから彼の出演部分を削除するように求めて、アプテッドを告訴しようとした。〕と''Peter''の2名が取材を拒否。最新の『''56 UP''』では13名が取材対象者としてインタビューを受けている。
このシリーズは、1991年から、英国のみならず、アメリカ、旧ソビエト連邦南アフリカ、そして日本でもグラナダの監修の元で制作が開始された。特にソ連版は、国家の崩壊寸前に制作が開始されたため、その後の国家分裂・地位逆転など、取材対象者の人生は非常にドラマチックに展開している。また2005年には、英国BBCで、新たな7歳の取材対象者たちを追うニューバージョンの制作が始まっている。
このシリーズの出演者たちの出身階級を見ると、労働階級6人〔''Paul''、''Tony''、''Symon''、''Jackie''、''Lynn''、''Sue''。〕、中産階級2人〔''Niel''、''Peter''。〕、上流階級6人〔''John''、''Andrew''、''Charles''、''Suzy''、''Nick''、''Bruce''。〕と、かなりの偏りがあることが分かる。また男女比的にも男10人、女4人とアンバランスである。アプテッドはこれについて、「彼らのその後を見ると、ホームレスから市議会議員になった''Niel''や、教師を経て法律家になり、はバンドマンでもある''Peter''〔28歳出演以降取材を拒否したが、56歳で再び取材に応じている。〕といった中産階級の取材対象者の人生が最もドラマチックであり、当時の自分たちの人選には非常に落胆している。しかし、1964年当時は、のように中産階級人口が大幅に増加することも、女性の社会進出が進んで、女性首相まで誕生することなど誰も想像できなかった。また当時のグラダナ自体がかなり左寄りの会社であり、社会に階級格差が厳然と存在することを見せたいとの意図が働いたために、このような偏った人選になってしまった。」と語っている。女性の社会進出に全く考えが及ばず、女児の出演者を多く取らなかったことを後悔していると語っている。実際に、当初予想されていた階級の固定化は起こらず、何人かの労働者階級出身者はその後比較的豊かな中流階級の生活を送っている〔「イギリス人は階級が9割」......じゃない! ニューズウィーク、2015年08月11日(火)16時50分〕。
2005年には英国BBCで、新たな7歳の取材対象者たちを追うニューバージョンの制作が始まっている。
2005年に制作された『49UP!』は、日本では約3分の1に短縮されたバージョンがNHKから2006年秋に放映された。2012年に制作された『56UP!』は2013年にNHKで『7年ごとの記録「イギリス 56歳になりました」』として放送された。
各シリーズの完全版DVDは、日本では未発売である〔輸入による入手が可能だが、日本語字幕吹き替えの付いたものは存在しない。〕。
; 出典
: 文章中のアプテッドの発言内容は、2005年12月17日に行われたロンドンの''NFT''(''National Film Theatre'')における''Jonathan Freedland''による公開インタビューへの回答から抜粋和訳したものである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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