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VP70 ( リダイレクト:H&K VP70 ) : ウィキペディア日本語版
H&K VP70

H&K VP70(〔Vollautomatische Pistoleとは「全自動射撃拳銃」の意〕)は、ドイツH&K社(Heckler & Koch GmbH)が開発・発売していた、世界初のポリマー製フレームをもった自動拳銃である。
== 概要 ==
VP70のコンセプトそのものは、第二次世界大戦の頃に計画されていた「国民拳銃(Volks pistole)」まで遡る。敗色濃厚であったドイツは、少ない資源と労力で生産可能な火器を研究していた。国民拳銃はその中の1つであり、試作品が完成していたが、生産される前にドイツは降伏した。
戦後、1960年後半にH&K社は「兵器購入予算をあまり取れない諸国向けの銃器」として、国民拳銃のコンセプトを受け継いだ拳銃の開発を開始した。
この新型拳銃は
*単純で確実な作動機構を持つ
*合成樹脂ポリマー)を多用することにより、生産にあたって高度で複雑な金属加工を必要としない
*高価で加工の面倒なステンレス鋼を使用しなくとも錆に強いためメンテナンスが容易
*上記の点から、同規格の弾薬を用いる拳銃に比べて堅牢で、安価である
という、当時としては革新的な拳銃として設計された。
1968年に最初のデザインが完成し、国民拳銃のコンセプトに加え、オプションの銃床を装着することにより短機関銃として用いることができる、という多用途拳銃として完成し、「国民拳銃(Volks Pistole)」の頭文字にあやかると共に、設計が完了し生産が開始された1970年からVP70と命名され、各方面への売り込みが図られた。
初期生産モデルの評価を元に、グリップ形状などを改良した軍用専用モデルであるVP70M〔「M」はドイツ語:「軍用」の意〕、民間向けにセミオートオンリーとしたVP70Z〔「Z」は同じくドイツ語で:「民間向け」の意〕も販売され
、VP70Mはアメリカ軍制式拳銃であるM1911後継機種選定トライアルにも出展されている。
しかし、VP70は実用面では問題が多く、アメリカ軍次期制式拳銃選定トライアルでは実射テストにおいて散々たる成績に終わって不採用となった。価格も従来の拳銃に比べて特段には安価なものとはならず、公式装備としてまとまった数を購入したのはモロッコなどの極めて少数の国・機関に留まった。結果、軍用、民間用どちらも期待されたほどの売上が叶わず、各型合わせて約25,000丁が生産されたものの、H&K社は1989年8月に生産を打ち切った。
こうしてVP70は商業的に失敗したが、その影響を強く受けたグロック17は、後に拳銃の世界に革命的な影響をもたらしている。
なお、VP70は発表当時としては斬新なデザインと特異な機構から銃器愛好家の間では人気が高く、特に生産数の少ない9x21mm弾型はコレクターの間で高価で取引されている。'':「軍用」の意〕、民間向けにセミオートオンリーとしたVP70Z〔「Z」は同じくドイツ語で:「民間向け」の意〕も販売され
、VP70Mはアメリカ軍制式拳銃であるM1911後継機種選定トライアルにも出展されている。
しかし、VP70は実用面では問題が多く、アメリカ軍次期制式拳銃選定トライアルでは実射テストにおいて散々たる成績に終わって不採用となった。価格も従来の拳銃に比べて特段には安価なものとはならず、公式装備としてまとまった数を購入したのはモロッコなどの極めて少数の国・機関に留まった。結果、軍用、民間用どちらも期待されたほどの売上が叶わず、各型合わせて約25,000丁が生産されたものの、H&K社は1989年8月に生産を打ち切った。
こうしてVP70は商業的に失敗したが、その影響を強く受けたグロック17は、後に拳銃の世界に革命的な影響をもたらしている。
なお、VP70は発表当時としては斬新なデザインと特異な機構から銃器愛好家の間では人気が高く、特に生産数の少ない9x21mm弾型はコレクターの間で高価で取引されている。'':「民間向け」の意〕も販売され
、VP70Mはアメリカ軍制式拳銃であるM1911後継機種選定トライアルにも出展されている。
しかし、VP70は実用面では問題が多く、アメリカ軍次期制式拳銃選定トライアルでは実射テストにおいて散々たる成績に終わって不採用となった。価格も従来の拳銃に比べて特段には安価なものとはならず、公式装備としてまとまった数を購入したのはモロッコなどの極めて少数の国・機関に留まった。結果、軍用、民間用どちらも期待されたほどの売上が叶わず、各型合わせて約25,000丁が生産されたものの、H&K社は1989年8月に生産を打ち切った。
こうしてVP70は商業的に失敗したが、その影響を強く受けたグロック17は、後に拳銃の世界に革命的な影響をもたらしている。
なお、VP70は発表当時としては斬新なデザインと特異な機構から銃器愛好家の間では人気が高く、特に生産数の少ない9x21mm弾型はコレクターの間で高価で取引されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「H&K VP70」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Heckler & Koch VP70 」があります。




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