翻訳と辞書
Words near each other
・ W2
・ W2000
・ W21CA
・ W21CA II
・ W21CAII
・ W21H
・ W21K
・ W21S
・ W21SA
・ W21T
・ W220
・ W22H
・ W22SA
・ W2K
・ W3
・ W30
・ W31
・ W31CA
・ W31H
・ W31K


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

W220 ( リダイレクト:メルセデス・ベンツ・W220 ) : ウィキペディア日本語版
メルセデス・ベンツ・W220[めるせですべんつだぶりゅー220]

メルセデス・ベンツ・W220(''Mercedes-Benz W220'' )は、ドイツ自動車メーカーであるダイムラーメルセデス・ベンツブランドで展開しているSクラスの、4代目モデルである。W220はそのコードネーム。1998年から2005年まで製造・販売された。
派生モデルとしてクーペタイプのCLクラス(C215)が登場している。なおロングボディ仕様には別途「V220」というコードネームがあるが、通常はそれも含め「W220」と呼ばれる。
== 概要 ==

W220(以下、V220も含む)は、先代の3代目Sクラス(W140)が持っていた大柄で威圧的なボディを反省し、サイズダウンを指向したモデルである。W140から、全長で75mm、全幅で30mm、全高で45mm縮小されている。
従来、メルセデスのSクラスといえば、世界で最高の実用車であるとともに、特権階級や富裕層、支配者層に好まれた、権威の象徴でもあった。このW220はそのようなイメージを払拭するため、よりパーソナルでスタイリッシュなデザインを指向した。これは上位車種としてマイバッハが発売予定だったこともあり、先代のW140で不評だった部分を大きく変更した結果でもあった。
外観のデザインでは、ルーフまで回り込んだプレスドアが特徴的である。これは従来のSクラスから大胆に変更された最たるものである(従来はサッシュ式ドア)。車体の前後はイギリスジャガー風に強く絞り込まれ、ボディ全体はなだらかな丸みを帯び、各部のプレスラインも減らされスムーズなものとなり、各部クロームメッキも最小限とされた。W220は高級大型セダンでありながらクーペ風のスポーティな外観を持ち、一般や新規の顧客層からは特に好評を呼んだ。その反面、Sクラスならではの威厳や強い威圧感はなくなり、一部顧客からは不評な面もあった。後期型ではこれを踏まえ、ヘッドライトおよびグリルの大型化などの変更がなされている。
内装(インテリア)も従来は直線的で無骨だったものが、曲面で構成される贅沢で都会的な洗練されたデザインとなった。メーターパネルにも自発光式メーターが採用され、これはメルセデス・ベンツ初である。シートは座り心地だけでなく見た目のデザインも追求された。シートの強制換気装置や各種電子装備なども増やされ、快適装備は大幅に充実した。一方、メルセデス・ベンツの内装を特徴付けていた実用性の高さ(誰が乗っても戸惑わない確実さ)は大幅に減り、構成部品も一部簡略化され、の材質をはじめとする内装の質感も同様にコストダウンされた。なお、マイナーチェンジ後の後期型では品質改善がなされている。
上級グレード車を除き、各部品点数や構造は一部簡素化されたものの、燃費や走行性能は全面的に進歩している。全車にエアサスが採用された。また、W220から新たに4WDモデルの「4MATIC」が設定されている。
この時代のメルセデス・ベンツは自動車産業全体を取り巻く環境の変化(グローバリゼーション)に伴い、有名な「最善か無か」(''Das Beste oder nichts.'')というスローガンに象徴される、妥協無き車造り(およびその結果としての高コスト体質・製品の高価格化)から脱しようとしており、会社自身「我々はもはや特別な自動車メーカーではない」としてトヨタ自動車的な大量生産・フルラインメーカーとして改革中であった。このため設計や開発そして生産体制にも大きな見直しが入っている。結果、W220は「メルセデスらしくない」と批判的に評されることが多い。しかし販売面は極めて好調であり、歴代Sクラスの中ではW126の次に売れたモデルとなっている。
ドアミラー内蔵式の側面方向指示器(いわゆるドアミラーウインカー)を純正採用した世界初の市販車である。この装備はW220の登場以降、世界中のメーカーが模倣・追随しており、メルセデス・ベンツの影響力が今なお衰えていないことが窺える。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「メルセデス・ベンツ・W220」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.