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Αシート : ミニ英和和英辞書
Αシート[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

Αシート : ウィキペディア日本語版
Αシート[ちょうおん]

αシートとは、1951年にライナス・ポーリングロバート・コリーによって考案された、仮想上のタンパク質二次構造である〔Pauling, L. & Corey, R. B. (1951). The pleated sheet, a new layer configuration of polypeptide chains. ''Proc. Natl. Acad. Sci. USA'' 37, 251–6. PMID 14834147〕〔Pauling, L. & Corey, R. B. (1951). The structure of feather rachis keratin. ''Proc. Natl. Acad. Sci. USA'' 37, 256–261. PMID 14834148〕〔Pauling, L. & Corey, R. B. (1951). Configurations of Polypeptide Chains With Favored Orientations Around Single Bonds: Two New Pleated Sheets. ''Proc. Natl. Acad. Sci. USA'' 37, 729–740. PMID 16578412〕。αシートの水素結合のパターンはβシートと類似するが、ペプチド結合カルボニル基アミノ基の配向が異なっており、カルボニル基はシートと順方向、アミノ基はシートと逆方向を向いている。そのためαシートは元々電荷を持っていて、カルボニル基の向いている方がマイナス、アミノ基の向いている方がプラスに帯電している。またαヘリックスやβシートなどと異なり、立体配置的にどのアミノ酸でも取れるわけではない。また天然のタンパク質構造中には滅多に見られないが〔Daggett V. (2006). Alpha-sheet: The toxic conformer in amyloid diseases? ''Acc Chem Res'' 39(9):594-602. PMID 16981675 〕、分子動力学法のシミュレーションによると、アミロイドへの移行の際の中間体となったり〔Armen RS, DeMarco ML, Alonso DO, Daggett V. (2004). Pauling and Corey's alpha-pleated sheet structure may define the prefibrillar amyloidogenic intermediate in amyloid disease. ''Proc Natl Acad Sci USA'' 101(32):11622-7. PMID 15280548〕、人工設計されたペプチド中で見られたりする〔。
==実験的な証拠==
ポーリングとコリーがαシートを最初に提唱した時、彼らはこれがβケラチン繊維の繊維回折の結果を良く説明できるとした〔。しかしこれはエネルギー的に不安定で、後にβケラチンはβシートであることが判明した〔。現在では、X線回折核磁気共鳴分光法によって天然タンパク質の中にαシート構造は発見されているが、αシートが広がった構造はまだ見つかっていない。αシート様の水素結合のパターンはシナプトタグミンリゾチームカリウムイオンチャネルなどに存在し、そこではαシートがイオン伝達の極となっている〔。
また、特にL体とD体をともに含む人工の短いタンパク質の結晶構造中にαシート構造が含まれている。このようなポリペプチドの中で最初にαシート構造が発見されたのはBocAlaLa-IleDIleLOMeというキャップのついた構造だった〔Di Blasio B, Saviano M, Fattorusso R, Lombardi A, Pedone C, Valle V, Lorenzi GP. (1994). A crystal structure with features of an antiparallel alpha-pleated sheet. ''Biopolymers'' 34(11):1463-8. PMID 7827259 〕。さらにキャップのついたジフェニルグリシンを含むジペプチド、トリペプチドでもαシート構造が推定されている〔De Simone G, Lombardi A, Galdiero S, Nastri F, Di Costanzo L, Gohda S, Sano A, Yamada T, Pavone V. (2000). The crystal structure of a Dcp-containing peptide. ''Biopolymers'' 53(2):182-8. PMID 10679622 〕〔Pavone V, Lombardi A, Saviano M, Nastri F, Zaccaro L, Maglio O, Pedone C, Omote Y, Yamanaka Y, Yamada T. (1998). Conformational behaviour of C(alpha,alpha)-diphenylglycine: folded vs. extended structures in DphiG-containing tripeptides. 4(1):21-32. PMID 9523753〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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