翻訳と辞書 |
∀ ( リダイレクト:全称記号 ) : ウィキペディア日本語版 | 全称記号[ぜんしょうきごう]
全称記号(ぜんしょうきごう、universal quantifier)とは、数理論理学において「全ての」(全称量化)を表す記号である。通常「∀」と表記され、全称量化子(ぜんしょうりょうかし)、全称限量子(ぜんしょうげんりょうし)、全称限定子(ぜんしょうげんていし)、普遍量化子(ふへんりょうかし)、普通限定子(ふつうげんていし)などとも呼ばれる。 == 記号の意味 == 「''Px''」という開論理式 (open formula) が与えられたとき、これが意味するところは「……は''P''である」ということだけで、これだけでは真偽が確定しない。そこで、「''Px''」に現れている自由変項「''x''」を量化記号によって束縛することにより、新たに閉論理式 (closed formula) が得られる。このような閉論理式は、しかるべき解釈を施すことにより真偽を確定することができる。一般に量化記号には、「全ての」を意味する全称記号「∀」と、「存在する」を意味する存在記号「∃」の2種類がある。このうち全称記号「∀」によって束縛した場合には「∀''xPx''」という閉論理式が得られ、これは「全ての(任意の) ''x'' について、''x'' は ''P'' である」(より簡単には「全ての ''x'' は ''P''である」)という意味になる。 「∀''xPx''」は存在記号と否定記号とを用いて、「¬∃''x''¬''Px''」と表現することもできる。「¬∃''x''¬''Px''」は「''P'' でないような ''x'' は存在しない」という意味だから、これはすなわち「全ての ''x'' は ''P''である」ということである。また、議論領域 (domain of discourse) が有限の場合、「∀''xPx''」は全称記号を使わずに連言のみで表現できる。例えば議論領域が のとき、「∀''xPx''」と「''Pa'' ∧ ''Pb'' ∧ ''Pc''」は同じ意味となる(詳しくは述語論理、量化の各記事を参照)。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「全称記号」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Universal quantification 」があります。
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|