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すり鉢(すりばち、擂り鉢)とは、食物をすりつぶしながら混ぜるための鉢〔意匠分類定義カード(C5) 特許庁〕。食材を細かな粒子状に砕いたり、ペースト状にすりつぶす加工を行うための調理器具である。陶製のものが多い〔擂鉢 関ケ原町歴史民俗資料館〕。同類のものに薬味用乳鉢がある〔。 == 概要 == すり鉢の内側には「櫛目」という放射状の溝が付けられ、効率よく作業ができる。櫛目は名の通り、金属製の櫛を使って手作業でつける。作業にはすりこぎ(擂粉木、擂り粉木、すりこ木)が鉢と対で使用され、素材には朴、また上等品には堅くて香気のあるサンショウの木などが用いられる〔〔農具など生産の道具 高崎市歴史民俗資料館〕。 すり鉢の大きさは寸(または号)で表される。一般的に大きめの方が安定して使い勝手が良いが、調味料など少量の素材では、櫛目に多くの材料が残って歩留まりが悪い。これを防ぐため、調味料を作った際には、食材をすり鉢にいれてからめる。 なお、「する」という言葉が「お金をする」につながる忌み言葉として嫌い当たり鉢〔あたり‐ばち【当(た)り鉢】 goo辞書(国語辞書)〕、当たり棒〔あたり‐ぼう【当(た)り棒】 goo辞書(国語辞書)〕と呼ばれることもある。そのためすり鉢でする行為を当たると表現する事もある。さらに、すり胡麻のことをあたり胡麻と呼ぶなどすり鉢ですった調理物を示す意味の言葉としても用いられる。なお、擂粉木は西日本では連木(れんぎ)ともいう〔れん‐ぎ【連木】 goo辞書(国語辞書)〕。 円錐形の形状を表現する「すり鉢形」という言葉がある。特に火山活動で形成された成層火山やスコリア丘の形状は「すり鉢形」と表現される。硫黄島の「擂鉢山」などこの形状に由来する地名もあり、転じてアメリカ海兵隊はかつて「スリバチ号」と命名した軍艦を運用していた。 人にへつらう意の「ゴマをする」という言葉は、すり鉢でいりゴマをすると油が出て鉢やすりこぎにこびりつく事から出た、幕末の流行語であったという(皇都午睡)。同じ意味で「ミソをする」とも言った。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「すり鉢」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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