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『あんどーなつ-江戸和菓子職人物語-』(あんどーなつ えどわがししょくにんものがたり)は、原作:西ゆうじ、作画:テリー山本による日本の漫画。和菓子を題材にした作品である。 2005年から小学館『ビッグコミックオリジナル』で連載を開始し、2013年第2号への掲載を最後に原作者の西が死去して未完のまま終了した。単行本は小学館(ビッグコミックス)から全20巻で刊行されている。2013年6月に最終2巻分が同時刊行されたが、第20巻には「特別付録」として、西が病床で語ったその後のストーリーの構想を編集部がまとめ、テリーのイラストを付けた「『あんどーなつ』幻の第177話」が収録されている(このストーリーが西の意向で漫画として描かれなかったという経緯についても記述されている)。また、第19巻には第1話の原作原稿が「特別付録」として収録されている。 2008年にテレビドラマ化され、TBS系列で放送された。 == 作品概要 == パティシエを目指していた安藤奈津(あんどう なつ)は、銀座の菓子店「獅子屋」の採用面接を受けに行ったが不採用となり、帰る途中ふとしたことで老舗和菓子店「満月堂」の和菓子職人の梅吉たちと出会い[注]、それをきっかけに和菓子の世界に魅せられ、一人前の和菓子職人を目指すことになる。奈津が満月堂で働き始めた時期は明らかにされていないが、3話で梅吉が「夏過ぎの今の時期は~」と語っている事、7話でクリスマスケーキを作るゆりえと再会する事、たみが亡くなった時には満月堂に来てまだ一年経っていない事から6~7月頃と推測できる。しかしその後、奈津が満月堂に来る2か月前に亡くなった周平の命日が10月19日である事が明らかになっており、それに従うと奈津が来たのは12月になる。 本作品では和菓子のことや奈津と彼女を取り巻く人々のドラマ、作品の舞台となる浅草、奈津の出身地である福井の風情だけでなく、職人として姿勢についても語られている。また、和菓子だけでなく着物や仏教などの日本文化、和菓子の意匠になる植物の解説もたびたび出てくる。 2008年に姫路で開催された全国菓子大博覧会に行ったり、東日本大震災の後に「もう二度と人々を悲しませる津波が来ないように」と喜八郎とあやめが波除稲荷にお参りに行くなど、現実の出来事とリンクしている話がある。その一方で登場人物たちの時間経過は曖昧になっており、あやめは1960年12月25日に出産していて喜八郎にその事を告白したのは2006年のため「46年前に出産した」と語っているが、2008年に奈津から「母親は生きていれば今年47歳になる」と聞いて奈津の母親が自分の娘だと確信、2011年には46年前に出産したと清太郎に語っている。奈津についても専門学校を卒業したのが20歳と仮定すると橋蔵が登場する話では27~8歳のはずだが、光子が「まだ二十歳を出たばかりの子」と語るシーンがある。しかし健太は初登場が小学校6年生の冬ですぐ中学校に進学、橋蔵との話では中学校3年生になって進路について悩むシーンもあり、現実と同じ時間経過で成長している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「あんどーなつ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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