|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 子 : [こ, ね] (n) first sign of Chinese zodiac (The Rat, 11p.m.-1a.m., north, November) ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
『くまの子ウーフ』(くまのこウーフ)は、神沢利子・作、井上洋介・絵による児童文学作品。1969年(昭和44年)にポプラ社より刊行。全9編の短編から成り、『続くまの子ウーフ』(1984年、ポプラ社、2001年に『こんにちはウーフ』と改題)、『ウーフとツネタとミミちゃんと』(2001年、ポプラ社)と合わせ、『くまの子ウーフの童話集』となっている。累計発行部数は90万部を超え、日本語以外にも6つの言語に翻訳されている。『くまの子ウーフの童話集』は小学校の国語の教科書にも教材として掲載された。また、絵本やアニメーション作品ともなっている。数々の児童文学作品を創作してきた神沢利子の代表作の一つである。 擬人化された動物たちが登場する作品で、主人公である子熊のウーフが日々を過ごすうちにわきあがる疑問に自分なりの答えを見つけていく物語。ウーフは自由奔放で実に「子どもらしい」キャラクターであるが、その問いは自分は何者か、何から出来ているのか、いのちの価値など哲学的なテーマとなっている。 == あらすじ == 『くまの子ウーフの童話集』1作目、『くまの子ウーフ』より。 ; さかなには なぜしたがない 木の下で昼寝をしていたウーフは、自分以外のものになりたいと思いだす。それは木になれば木登りをしなくても蜂蜜が舐められるから、木になりたいとか、ミツバチになれば、家に蜂蜜があるからミツバチになりたいといったようなものだった。小川に来たウーフは、涼しい水の中で一日中水浴びをしていられる魚になりたいと思うようになる。川にいたフナに話しかけるも、フナは魚になるためには目を空けたままにしなければならないと言う。フナはウーフをテストするが、ウーフはまばたきをこらえきれず不合格となる。さらに、フナは自分の口を見せながら、魚になるには舌を抜かなければならないと伝える。ウーフは怖くなって家に逃げ帰る。家に帰ると母親は魚にはまぶたや舌が無いことを教え、ウーフも「ああ、ぼく、よかったなあ。くまの子でよかったなあ。」と安心する。 ; ウーフは おしっこでできてるか?? ウーフは朝食を食べながら、卵を割ると必ずたまごが出てくることに気付く。父親との会話から、卵は黄身と白身から、スプーンはステンレスから、イスは木からできていることなどを知る。朝食を終えたウーフは外に遊びに出かける。途中めんどりに出会い、めんどりが毎日卵を産むことから、めんどりの中には卵が100個以上入っており、めんどりは卵で出来ていると思いつく。そのことを聞いためんどりは驚き、その拍子に卵を産み落とす。めんどりと別れたウーフはキツネのツネタに出会う。ウーフはツネタにめんどりは卵で出来ていると教えるが、逆にツネタに「ウーフは何で出来ているか」と質問される。ツネタはウーフが出すのは「おしっこ」だからウーフはおしっこでできているとからかい、卵を持っていってしまう。ツネタを追いかけたウーフは転んでしまい、涙をこぼし、足からは血が出てくる。ウーフは自分の体から出てくるものがおしっこだけでないことに気付く。ウーフは転がりながら家に帰り、母親に自分が何で出来ているか伝える。「ぼくでできてるの。ウーフは、ウーフでできてるんだよ。」 ; いざというときって どんなとき? 泥だらけになって遊ぶウーフ。家に帰ると驚いた母親はすぐさまウーフを風呂に入れる。母親は何度も湯をかけながら、汚れているといざというときに役立たないと教える。リスは半日も尻尾の手入れをして、天敵から枝を伝って逃れるときに、それをパラシュートのように使うことを教える。しかし、ウーフは自分の尻尾が役に立つのか疑問に思うが、母親はそれに答えてくれない。風呂上りに母親からハーモニカを渡され、外で体を乾かしながらハーモニカを吹くウーフ。その音にひきつけられ様々な虫が集まり、ウーフの毛の中に入り込んでくる。ウーフの毛はいざという時に役立ったのである。 ; きつつきのみつけた たから ハーモニカを吹いていたウーフはツネタに出会う。ツネタは山の木の下には海賊の宝が隠されていると教え、キツツキは、この下に宝があるか、木にたずねるため木をつついているのだと語る。ウーフは宝が気になり、キツツキの木をつつく音の方向に向かっていく。木をつつく音がするその場所にいたキツツキのゲラにウーフは宝が見つかったか問いかける。ゲラは見つかったと答え、ハーモニカを吹いて欲しいとウーフに頼む。ウーフは不思議に思い、宝を見せて欲しいと言う。ゲラが見つけた宝は、つがいになるメスのキツツキであった。 ; ちょうちょだけに なぜなくの 夕方、一匹の蝶がウーフの家に迷い込んできた。ウーフは捕まえようとするがなかなか捕まらない。窓から逃げようとする蝶を逃がすまいと窓を閉めるウーフ。しかし、蝶は窓に挟まれ死んでしまう。死んだ蝶の墓を作ってあげるウーフ。そこにウサギのミミとツネタがやってくる。ウーフが泣いていたのを見て、ツネタはなぜ泣くのか聞く。遊んでいて羽がむしれて死んだトンボのときや、おしりで踏み潰したテントウムシの時は泣かず、さらには肉や魚を食べているのに、どうして蝶の時だけ泣くのか、と問う。ウーフは答えられず涙を流し、ミミもツネタも去っていく。墓に供えたドロップにはアリが群がり、ウーフは蝶にあげたものだからと群がるアリに怒鳴る。しまいにはアリに上げるぐらいならと、ドロップを口の中に入れてしまう。口の中ではアリの「出してくれ」という小さな声が聞こえるようだった。 ; たからがふえると いそがしい たまごが生まれたゲラの家を訪れるウーフ。母親から卵泥棒の話を聞き、泥棒が現れたら退治しようと小石と棒を持って森へかけつける。森の中でゲラの卵を狙うヘビを見つけ、ゲラの妻とともに退治する。ちょうどその時ゲラの雛たちが孵化する。その日からゲラは雛たちのために来る日も来る日もエサを取りに奔走する。ウーフはゲラの宝物が増えたことを知り、宝が増えると忙しくなるんだなと感心する。 ; おっことさないもの なんだ? ある暑い日。昼寝をしていたウーフは空の雲を見つめながら、ソフトクリームを食べたいと夢想する。そこへ小鳥のピピがやって来て、暑ければ毛皮を脱げばいいし、毛皮を売れば金持ちになると教える。毛皮を脱ごうとするも当然脱げず、ピピはハサミを持ってきて切りとろうとする。痛さに堪りかねたウーフは怒鳴り、ピピはどこかへ行ってしまう。悲しくなって泣いていたウーフにコガネムシが話しかける。ウーフがお金持ちになりたいことを伝えると、コガネムシは以前金持ちだったと語る。しかし、今は金を入れた鞄を落としてしまったため、一文無しになってしまったと語る。コガネムシは落としたり、なくしたりしないものだけ持っていればいいとウーフにアドバイスを送る。帰宅すると母親に落とさないものをねだるウーフであったが、母親に手も足も落としていないし、くまの子は何でも持っていると諭され、ウーフはうれしくなる。 ; ? ? ? 野原で無くしたボタンを探すミミに出会うウーフ。ボタンを見つけるとウーフはミミの耳が長いことについて質問する。ウサギの耳が長いのは何でもよく聞こえるためだと知ったウーフは、ミミの聴覚を試してみる。遠くから小さな声で「ミミちゃん、すき」と言うと、ミミはうれしそうにしながら「よくきこえない」と繰り返す。そこにツネタが現れ、この言葉を試してみろと伝える。ウーフが小さな声でそれを言うと、ミミは「さっきすきだっていったのに」と泣きながら怒る。ウーフはさっきは聞こえてなかったはずなのにと訝しがる。ミミとツネタは去ってしまい、取り残されたウーフは「うーふーう」とため息をついた。 ; くま一ぴきぶんは ねずみ百ぴきぶんか ウーフの近所では天気のいい日が続いたため水不足に陥っていた。ウーフは散歩中、ぐったりとしているカタツムリとカニを見つけポケットにしまいこむ。途中でツネタの親子が川で魚を取っているところに出会うが、ウーフは邪険に扱われてしまう。家に帰るとウーフの家の井戸は壊れており、ミミの家に水をもらいに行く。バケツを持って並んでいるとリスのキキとネズミのチチが、ウーフのバケツが大きすぎる、くまは1匹でネズミ100匹分だと抗議する。むっとしたウーフはカタツムリとカニの分だけ水をもらい、家に帰る。井戸は修理が終わり、その3日後には雨が降った。父親は貯水池を作る計画があることをウーフに話す。ウーフはそれを聞いてくまはネズミ100匹分食べるから、ネズミ100匹分働けばいいと思いつく。父親は笑いながら、くまはくま1匹分で誰かの何匹分じゃないとウーフに語る。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「くまの子ウーフ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|