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保利 透(ほり とおる、1972年 - )は、日本の音楽史家、音楽蒐集家、音楽製作者である〔レココレ, p.156-161.〕〔「顔 保利透さん 39」、讀賣新聞、2012年1月31日付、p.2.〕〔辻田, 奥付。〕〔''保利透''、はてな、2015年1月28日閲覧。〕〔''ポリドール狂時代''、保利透、WAKWAK, 2015年1月28日閲覧。〕〔国立国会図書館サーチ 検索結果、国立国会図書館、2015年1月28日閲覧。〕。専門は明治・大正を含めた戦前の流行歌を中心としたレコード文化であり、自らのSPレコードコレクションの音源を中心としたの製作・監修も行っており、実態に即した肩書きは「アーカイブ・プロデューサー」「戦前レコード文化研究家」である〔〔〔〔。主宰するレーベルはぐらもくらぶ〔〔〔〔。 == 人物・来歴 == 1972年(昭和47年)、千葉県に生まれる〔〔〔。 高等学校在学中の1980年代末、SPレコードのコレクションならびに研究活動を開始する〔〔〔2009年11月1日 保利透さん 、浜美枝のいつかあなたと、文化放送、2009年11月1日付、2015年1月28日閲覧。〕。幼少時にテレビ放映されたチャールズ・チャップリンや榎本健一の映画を観たり、中学校在学中にブラスバンドに所属したことが下地となり、テレビのドキュメンタリー映像で古い蓄音機を観て衝撃を受けたことが、SPレコードに興味を持ったきっかけである旨、『レコード・コレクターズ』誌上で大鷹俊一に対し語っている〔。最初に購入したSPレコードは、『東京音頭』と、『チャップリンの独裁者』の床屋のシーンで流れるボストン・ポップス・オーケストラ『ハンガリー舞曲』であった〔。20歳を迎える1992年(平成4年)前後には100-200枚の蒐集となったが、しばらく空白があって、1999年(平成11年)前後にまた蒐集を開始したという〔。このときに蒐集をポリドール・レコードに絞ったことから、現在の筆名を得る〔〔。2001年(平成13年)、SPレコードとポリドールの研究サイト「ポリドール狂時代」を開設、これが現在に至る保利の公式ウェブサイトとなる〔。 2003年(平成15年)10月8日にユニバーサルミュージックが発売した榎本健一のSPレコード音源等を使用したコンピレーション・アルバム『唄うエノケン大全集 蘇る戦前録音編』に関わったのが、記録に残る最初の復刻作品である〔。同年は「エノケン生誕100年」に当たり、東京都江戸東京博物館で開かれた特集展示『エノケンとレビューの時代』の関連事業『エノケン映画の上映とトーク・セッション』において、同年11月2日に毛利眞人とともにトーク・セッションに出演した〔エノケン生誕100年記念 特集展示「エノケンとレビューの時代」開催要項 、三木鶏郎資料館、2015年1月28日閲覧。〕。2009年(平成21年)11月1日に放送された浜美枝のラジオ番組『浜美枝のいつかあなたと』(文化放送)にゲスト出演した〔〔。2010年(平成22年)には私設サークルとして「ぐらもくらぶ」を設立、当初は瀬川昌久、岡田則夫、佐藤利明、毛利眞人、小針侑起をサポートメンバーとした〔ひばりの誕生 、佐藤利明、2011年5月11付、2015年1月28日閲覧。〕。 2011年(平成25年)11月23日にビクターエンタテインメント(現在のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)が発売した藤山一郎のコンピレーション・アルバム『ジャズを歌う』を第1作として「ニッポンモダンタイムスシリーズ」を開始、テイチクエンタテインメントではディック・ミネ『''Empire of Jazz''』(同年11月23日発売)ほか、キングレコードでは松島詩子『''La Tanguista''』(同年12月21日発売)ほか、日本コロムビアでは二村定一・天野喜久代ほか『SWING TIME 1928-1941』(2012年1月18日発売)ほか、ユニバーサルミュージックでは藤山一郎ほか『スウィング・パラダイス』(2014年1月22日発売)といった、各社レーベルを超えて、企画、選曲、音源監修等を行なった〔〔〔。「ニッポンモダンタイムスシリーズ」の企画に際し、保利は讀賣新聞『顔』欄に取り上げられ、「戦前にもオシャレな音楽があった」「(ジャズは)今のクラブミュージックに近い都市部の娯楽だった」と語った〔。 「ぐらもくらぶ」はやがて保利の自主レーベルへと活動を進め、2012年(平成24年)3月11日に発売した二村定一のコンピレーション・アルバム『二村定一 街のSOS!』を発売し、レーベルとして本格起動した〔〔。同レーベル作品の販売はメタカンパニーの協力による〔。同年3月31日に放送された山田五郎・中川翔子のラジオ番組『東京REMIX族』(J-WAVE)に「SPレコードの極み」としてゲスト出演、ディック・ミネ『お洒落禁物』、二村定一『禿オンパレード』、ミミー宮島『お祖父さんの時計』の3曲を選曲した〔〔SPレコードの極み 、東京REMIX族、J-WAVE、2012年3月31日付、2015年1月28日閲覧。〕。2013年(平成25年)4月27日に放送された『日立 世界・ふしぎ発見!』第1271回では、保利の所有する忠犬ハチ公の鳴き声が収録されたSPレコードについて出題され、保利も出演した〔2013年4月27日放送 世界・ふしぎ発見! 、TVでた蔵、ワイヤーアクション、2015年1月28日閲覧。〕。同年5月3日には、旧安田楠雄邸で開かれた『旧安田邸の蓄音機で聴く、満洲とその時代』での辻田真佐憲の出演に対し、二村定一『満洲前衛の唄』等のSPレコードの提供協力を行った〔旧安田邸の蓄音機で聴く、満洲とその時代 、古書ほうろう、谷根千ねっと、2013年4月1日付、2015年1月28日閲覧。〕。また、同年8月23日には、讀賣新聞に「あきれたぼういず幻のレコード 1938年の音源 変名で録音」という報道発表がされたが、このときの楽曲が、同年7月29日にぐらもくらぶが発売したアルバム『大名古屋ジャズ』に収録された『花に浮かれて』等の4篇である〔「あきれたぼういず幻のレコード 1938年の音源 変名で録音」、讀賣新聞、2012年8月23日付。〕。 2014年(平成26年)には、同年3月31日に放送開始した連続テレビ小説『花子とアン』(NHK総合テレビジョン)の主人公のモデル村岡花子がかつて録音、レコードリリースされた朗読の音源を使用したCD『花子からおはなしのおくりもの』を企画、同年4月16日にユニバーサルミュージックから発売した〔〔NHK連続テレビ小説「花子とアン」公認!モデルとなった村岡花子の朗読CD発売! 、ユニバーサルミュージック、2014年4月16日付、2015年1月28日閲覧。〕〔村岡花子が『フランダースの犬』などを朗読するCDが品薄 、日経トレンディ、2014年6月9日付、2015年1月28日閲覧。〕〔「花子さん、どんな仕事していたの?」、毎日小学生新聞、2014年8月27日付、p.3.〕。同作は「予想以上の反響で一時品薄」と日経トレンディが報道するほどのヒットとなった〔。収録された村岡の朗読する『フランダースの犬』や『小公子物語』等のレコードは、約10年前から保利が蒐集したものであった〔「『赤毛のアン』村岡花子の肉声」、讀賣新聞、2014年4月13日付。〕。同年8月9日には金沢蓄音器館で村岡花子朗読音源についての講演を行った〔2014年8月のイベント 、金沢蓄音器館、2015年1月28日閲覧。〕。同年8月30日には弥生美術館で開催していた『村岡花子と「赤毛のアン」の世界展』の一環として、保利の所有する蓄音機と音源を使用し、朗読を聴かせるイヴェントを行った〔「『花子とアン』深く知る資料展」、讀賣新聞、2014年7月21日付、p.11.〕。また、同年5月6日には、東京都江戸東京博物館で、ぐらもくらぶが同年4月27日にアルバム『大東京ジャズ』、同『六区風景 想ひ出の浅草』を発売したことを記念して、『蓄音機で聴く戦前日本のジャズ世界』『浅草六区と浅草オペラ・戦前の大衆芸能』『若きジャズマンらによる戦前モダンミュージック座談会』の三本立イヴェント『大東京モダンミュージックの世界』を同レーベル主催で行い、保利自身のほか、大谷能生、毛利眞人、岡田則夫、小針侑起、片岡一郎らが出演した〔「大東京モダンミュージックの世界」、讀賣新聞、2014年4月25日付夕刊、p.9.〕〔ゴールデンウィーク最終日はこちらのイベントへ!『大東京モダンミュージックの世界』江戸東京博物館ホール 、保利透、2014年4月30日付、2015年1月28日閲覧。〕。 「終戦70周年」を迎える2015年(平成27年)には、「戦争と喜劇人」をテーマにした『芸能宝船・歌は戦線へ 戦争と喜劇人』を企画・復刻・制作、同年1月4日に自らのレーベルぐらもくらぶから発売した〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「保利透」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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