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『ご主人様は山猫姫』(ごしゅじんさまはやまねこひめ)は、鷹見一幸による日本のライトノベル。イラストは春日歩。2009年4月から電撃文庫より刊行されている。8世紀から12世紀頃の中国をモデルにした架空の国延喜帝国の若者とその北方に暮らす遊牧民シムールの姫の物語。 == 登場人物 == === 侘瑠徒「北域維新軍」 === :後に北域十二都市の内、九都市を治める「北域国」となる。今までの帝国になかったシムールとの同盟関係を持ち、その騎馬兵力は北域国の強大な力となっている。今やその勢力は飛ぶ鳥を落とす勢いがある。 ;泉野 晴凛(せんや せいりん) :主人公。初登場時は19歳。泉野家の三男だが兄二人とは母が違う異母兄弟である。後妻である母親は辺境の王族の血を引いている。エリート一家の生まれだが、優しい性格のため、武人には向ないと判断され、暗記も苦手なために科挙に連続して落第し、落ちこぼれと呼ばれていた。幼いころから市場で遊んでさまざまな言語に精通しており、シムールの言葉を話せるのを月原弦斉に買われ、ミーネ姫の教育係となる。やや気弱なところがあるが心優しく誠実な性格であり、わがままだったミーネも心を許している。 :侘瑠徒の総督だった月原弦斉が苑山燕鵬との確執から解任された後、シャン族の居留地でしばらく生活をすることになる。その折、弓聖と名高い老人ルデルに弓の扱いを教わり、鍛試(試験)を経て、龍射(帝国における百騎長)の称号を受ける。その弓の実力はシムール・帝国双方でも並ぶ者無き腕前となる。ひょんなことから侘瑠徒の町を守る総大将となり、第一次侘瑠徒防衛戦ではシムールのタッケイ族・ユルム族の連合軍3万人に対し、皇伏龍の立てた霜弊経の像を使った策略と自身の弓技にて勝利する。だが月原弦斉と、弦斉を憎む苑山燕鵬の確執から中央に疑われて謀反人に仕立て上げられてしまう。そのためになりゆきから「侘瑠徒」の王を名乗り、「尊王討奸」の旗を掲げて世直し軍を立ち上げることとなる。 :帝国との不利を少しでも覆すためにシムールの首都エルソムへと赴いた際は、ミーネ姫の提案とシャール姫の要望を叶えたタッケイ族長スンタタの懇願からシムール初の妻を決める料理勝負へと発展する。結果は紆余曲折を経て、3年後に改めて決めることとなっている。そのような出来事と性格も気に入られ、シムール族王エオルとは友好な関係を築いている。帰国後、謀反鎮圧のために送り込まれた帝国緑軍三万との第二次侘瑠徒防衛戦では苦境に陥るも、思いがけない援軍もあり、結果的に大勝利する。延声攻略戦の後、犂山綾世の推挙で「北域王」を名乗ることになる。 :帝都に潜入していた伏龍から長嶺帝暗殺計画を知らされて、それを防ぐために伏龍の策で世間には内密で出陣し、長嶺帝の救出に成功する。 :長嶺帝を保護した後、エオル王から叱咤を受けた長嶺帝の意を受け、帝国の崩壊を食い止めるために出陣し、帝都近くの征古原で帝国軍と合流する。 :とある事情から一時期眼帯を付けていたため、(メンミにドツかれただけだが)隻眼であると言う噂が広まり「北域の独眼竜」とも呼ばれる。その弓の腕前から、70年前の「北擾の役」に英雄と称えられた霜弊経の生まれ変わりとも評されている。 ;シャン・クム・ミーネ :初登場時は13歳。シャン族の姫。上の4人の姉は既に許嫁が決まっている。末娘で可愛がられて育ったため常識を知らず、そのため周囲から山猫姫と揶揄されていた。しかし、頭の回転は良く、帝国語も早く覚え、様々な発想により周囲の人間を驚かせることも多い。元々は帝国とシムール(シャン族)との友好関係を築くために、皇帝の後宮に送られるはずだった。 :羊の焼肉が大好物。妻を決める料理勝負では現代でいうドネルケバブを考案する。晴凛の嫁候補で自称・嫁。 ;シルム・カンカ・ミリン :ミーネの世話係、父方の祖父が帝国人で祖母から習っていた帝国語をシムール訛りではあるが話すことができる。ミーネのことを山猫と呼んでいる。シムールでは「毒舌ミリン」と呼ばれて恐れられていて、その毒舌っぷりは侘瑠徒でも発揮されている。だが、それは人間観察の裏返しであったりもする。 :シムールに伝わる体術を継承しており、戦った帝国兵たちに鬼(鬼婆とも)と呼ばれた。晴凛の兄、光凛に惹かれ始めている。若干、貧乳気味。 ;皇伏龍 (こう ふせたつ) :初登場時は21歳。酒場で出会った帝都出身の男。本名は神流千斗(しんりゅう せんと)といい、帝都でも有名なエリート養成塾錬涯塾(れんがいじゅく)の出身だが、酒の旨さを知って落ちぶれたという。シムールとの戦いでは、晴凛や仲間達と共に霜弊経の像を使った策略で撃退に成功する。帝国緑軍との戦いでは、延声の補給担当官を篭絡し緑軍を兵糧攻めにしたり、小細工を繰り返して軍の士気を低下させる等その智謀の冴えを見せつけた。 :かなり(悪い意味で)イイ性格をしており、ミーネ姫が見習ってはいけない人間だと晴凛に注意する程。昔、実家の神流想易学の学問を女性心理に適用しようとして、手酷くフラれた経験を持つ。そのためにアイリーンからのアプローチにも踏み込めない模様だったが、ある事情で傷付いていた彼女を受け容れることでアイリーンとの関係にも決着をつけた。 :現在の正確な情報を得るために帝都に潜入し、錬涯塾の恩師やかつての仲間達を組織して長嶺帝暗殺計画という情報を得、北域国へと帰還し、晴凛達と共にその計画を防ぎ、長嶺帝の保護に成功する。 :征古原の戦いにおいても帝国・北域連合軍の軍師となり、策を献策する。 :博識で政治の情勢にも詳しく、北域国のみならず、帝国内にもその名を轟かせる比類なき名軍師。 ;アンギュトヌス・アイリーン :伏龍を追って侘留徒にきた謎の美女。知の教団と呼ばれる秘密結社の一員で、教団からの使命は有能な人物の子供を授かること。言葉や行動の端々にその思想が現れていて、普通を望む伏龍にそのゆえんでつれなくされているが、そんなことお構いなしにアプローチしている。ただし、伏龍に対する感情は、使命感だけでは無い模様。 :実情のわからない帝都に伏龍と共に侵入し情報収集をする。その際、教団に足を運んだが、その際に教義に疑問をぶつけたために破門となる。だが、そのことで逆に伏龍に決断させる切っ掛けとなり、伏龍と結ばれることとなった。その後、伏龍と共に帝都を脱出し、長嶺帝暗殺計画を止めるため、一人運例に残って情報収集を行う。 :ミーネ姫が色々と余計な知恵をつけている原因でもある。 ;タッケイ・ラム・シャール :初登場時は17歳。タッケイ族の長スンタタの妹。一族の中では並ぶものがない弓の名手。シャールを嫁に欲しいという人物は星の数ほどいるが、自分を弓で打ち負かした男以外には嫁がないと決めていた。 :第一次侘瑠徒防衛戦の前哨戦で、晴凛と勝負し完敗を喫し、晴凛にプロポーズする。 :料理勝負では魚醤を使ったラグマン(煮込みうどんのような物)を作る。後にそれを発展させて現代でいうところの塩ラーメンの元祖のような物を作り上げ、皆に絶賛される。若干、安産型だがスタイルが良く、超巨乳。ミーネ姫や紫芹からその暴力的なまでのバストは嫉妬の対象となっている。晴凛の嫁候補で自称・妻。 ;メンミ :シャールの付き人。シャールをお姉さまと言って慕っている。 :当初、シャールに対する尊敬と愛情から嫁ぐことに反対していたが、その後晴凛の人柄に触れるうちに晴凛を認めるようになる。 :奥手のシャールに対して、タッケイ族の長老の奥方達から晴凛を落とすイロハ教わり、それを伝授しようとしている。 ;正剛龍飛 (せいごう りゅうひ) :初登場時は23歳。侘瑠徒守備隊の十人隊長だったが、第二次侘瑠徒防衛戦の折に晴凛より北壁を守る将軍(帝国からは無認可)に任命される。延声開放後、侘瑠徒の守備隊長となる。後に北域国庁舎の警護隊長となっている。 :鋼長棍と呼ばれる通常の二倍の重さの鉾を用いる、盾ごと兵士をふっ飛ばすなどかなりの腕力の持ち主。学がある人間であれば年下でも兄貴と呼ぶポリシーを持ち、晴凛にも敬語で話す。 ;諒奏 (りょうそう) :月原弦斉の秘書官。頭の回転が早い能吏。最初のシムール戦の後、延声に報告に出てそのまま軟禁され、延声攻防戦時は牢に入れられた。延声開放後は侘瑠徒の留守居役となる。後に北域王晴凛の秘書官となる。 ; 泉野 光凛(せんや こうりん) :泉野家の次男で先妻の子。晴凛の異母兄弟。北域維新軍の内政担当。軍務局の下級官僚で兵站を担当していたが、不正を見抜かれた財務局官僚の卑劣な罠に嵌り、そのことから忠誠を誓っていた帝国の現状に失望し、晴凛たちの仲間になる。頭の回転は速く、延声潜入作戦では捜索の兵士の目を潜り抜けるのに才を発揮し、延声の太守犂山綾世を保護した。北域国の財政運用を一手に担っている名官吏。南域討伐に際しては、北域王代理と軍の後方任務の全てを担当する。 :ミリンからは「本の紙魚」等と呼ばれているが、本人はある意味納得している。ミリンに対しては好意を抱いている模様。 ;孟旗 (もうき) :帝国軍の軍人の代名詞のような人物。将軍だったが、負傷者の収容よりも作戦の遂行を優先しようとする沢樹に諫言し千人隊長に降格された。 :侘瑠徒に約7000人の兵士とともに捕虜として収容され、晴凛の人柄と『尊王討奸』の4文字に嘘が無いことを知り、晴凛の部下になることを志願する。 :晴凛のことを「素人であるがゆえに人間の真実を知っている」と評価した。 ;燎原(りょうげん) :帝国軍上佐。北域の県都・延声の守備隊隊長。内心苦々しく思いながらも上には逆らわない様に生きてきたが、光凜の件で堪忍袋の緒が切れ侘留徒側に寝返った。伏龍の実家で教える神流想易学という学問を修めている。北域行幸では北域維新軍の将軍となっている。長嶺帝暗殺阻止にても一役を買っている。 ;犂山綾世(すきやま りょうせい) :北域辺境県の県都「延声」の太守にして定族(皇帝の姻戚に当たる貴族)だが、苑山の息の掛かった秘書官に監視されており事無かれ主義で対応し、一度は偽の詔勅で晴凛をおびき寄せて処刑しようとした。 :その後、自らの権限を拡大解釈した沢樹延銘に奥の間に幽閉され、延声攻略戦の最中に光凛とミリンによって開放され、侘留徒側に付く事になった。 :父・随細と共に政治に関しては素人である晴凛の後見人の様な立場となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ご主人様は山猫姫」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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