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さくら天然色フヰルム(さくらてんねんしょくフイルム)は、1941年6月に六櫻社(現コニカミノルタ)よりカラーリバーサルフィルムとして発売された、135判(ライカ判)18枚撮り、定価10円(現像料込み)で、当時の白黒フィルムの約十倍ほどにも値する価格であり、主に日本軍・報道関係で使用された。 パッケージが大きいのは、現像後マウントされたフィルムを収納しておくため。 発売直後に太平洋戦争が始まったため、写真愛好家などにはほとんど流通しなかったが、1944年12月までに、7500平方メートル(35ミリ判18枚撮りに換算して約20万本)製造された。また、戦後の1948年に同じ名称で生産は再開された。 米コダックが1935年に発売した世界初のカラーフイルムである「コダクローム」を参考に5年間にもわたって試行錯誤を行ない、1940年11月に発表された。現像方式は「コダクローム」と同様に外式発色現像を用いたが、コダックの特許を避けるために現像工程中の発色現像を薬品による制御(浸透調節現像式)ではなく露光によって制御する方式(選択露光式)を採用した(「コダクローム」も後にこちらの方式に切り替えた)。また処理時間は18ステップ160分で、撮影者は撮影済みフイルムを六櫻社の日野分工場へ小包で送った。 感度はASA相当10、デイライトタイプでフィルムベースはアセテートだった。「さくら天然色フヰルム」の層構成は、下からフィルムベース→ハレーション防止層→高感度赤感光層(パン)→赤フィルター層→中感度緑感光層(オルソ)→黄フィルター層→低感度(表示感度)青感光層となっており、現像後はハレーション防止層、赤・黄フィルター層は無色になり、感光層は下から順にシアン・マゼンタ・イエローと発色する。 六櫻社では、「さくら天然色フヰルム」を発表するまでに、カラースクリーン式やトライパック式など様々なカラー写真技術を研究してきており、また、その中の一つであるトライパック式に関しては、電灯光用の「さくら三色フヰルム」として同時に発売。また、三色フヰルムで得られた分解ネガを「さくら発色転現紙」という発色転染現像方式の印画紙に焼付け、カラー写真を得られるようにしている。 「さくら天然色フヰルム」で撮影されたと思われ且つ現存する写真はきわめて少なく、またパッケージなども今に至るまでほとんど発見されていない。 小西六は1948(昭和23年)より、「SAKURA COLOR FILM」の表記でほぼ同じものを製造し、当時の価格は135フィルム20枚撮り580円、120フィルム6枚撮り750円、127フィルム8枚撮り490円。同時期の「コダクローム」や「富士カラーフィルム」同様、非常に高額だがプリントサービスを受け付けていた。 コニカは1991年、カラーフィルム発売50周年記念として、写真店に「さくら天然色フヰルム」のパッケージのレプリカ(中は空)と記念テレホンカードの入ったケースを配っている。 == 参考文献 == * 『総天然色への一世紀』石川英輔著 * 『コニカカラー50年の歴史』 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「さくら天然色フヰルム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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