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溲瓶
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しびんは古典落語の演目の一つ。原話は、宝暦13年(1763年)に出版された笑話本「軽口太平楽」の一遍である「しびんの花活」。 別題は『尿瓶の花活け』。主な演者として、東京の8代目桂文楽や金原亭伯楽、上方の橘ノ圓都や4代目桂文我などがいる。 == あらすじ == とある道具屋にやってきた一人の侍。 店先に飾ってあった『ある物』に目を留め、「これは珍しいものだ」と主を呼びつける。 「これは珍しい花器(花瓶)である。買い求めたい」 …珍しいはずで、そいつの正体は花瓶ではなくて尿瓶(しびん)。 道具屋もびっくりして、それは不浄の物だと汗だくになって説明するが、侍は一向に理解してくれない。 とうとう道具屋も面倒臭くなって、尿瓶を「世にまたとない名器」と売りつけてしまった。 屋敷に帰った侍。尿瓶を丁寧に磨き、花を活けて床の間に飾っていると、そこへ出入りの商人がやってくる。 商人が床の間に目をやって…驚いた。 「殿、それは尿瓶と申しまして、病人が下の用を足す特に使う不浄物でございます!」 騙されたと知った侍、烈火のごとく怒りだし、長い物を引っ掴むとものすごい勢いで屋敷を飛び出した。 一方こちらは道具屋。あれで良かったのかと考え込んでいると、さっきの侍が竜巻のごとき勢いで飛び込んでくる。 気づいたんだ…そう思った道具屋は、覚悟を決めると侍の前に平伏した。 「申し訳ありません。母が病でふせっておりまして、つい、出来心で…」 侍。何を思ったのかやおら刀を納めると「金はくれてやる」と言って帰ってしまった。 へなへなと屑折れる道具屋に、隣の店の親父が声をかける。 「よかったねぇ、道具屋さん。しかし…あの侍もいい人だねぇ、騙されたと知っても、金を返せって言わないんだから」 道具屋が「言わないはずだよ。尿瓶は向こうにあるんだから…」 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「しびん」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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