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『せむしの仔馬』、『せむしの小馬』(せむしのこうま、) は、ロシアの童話。ロシア語の とは、ポニーのことで、「子馬」は間違いである。作者はロシアの詩人ピョートル・パーヴロウィチ・エルショーフ(、1815年 – 1869年)。1834年、サンクトペテルブルク大学在学中の作品。ロシアの昔話『金色の馬』や『火の鳥』そして『イワンの馬鹿』などを巧みな構成でまとめている。 1864年にバレエ化(振付:A・サン=レオン、作曲:チェーザレ・プーニ)されボリショイ・カーメンヌイ劇場で初演されている。1947年には長編アニメ映画『イワンと仔馬』(原題: 、監督: イワン・イワノフ・ワノ()、ソユーズムリトフィルム)が製作されている。1955年にロディオン・シチェドリンにより再度バレエ音楽が作曲され1959年にボリショイ・バレエ団(振付:アレクサンドル・ラドゥンスキー)により上演されている。 日本では劇団あとむにより『気のいいイワンと不思議な小馬』というタイトルで舞台化されている。また1977年7月17日には、先述の長編アニメ映画『イワンと仔馬』を『世界名作童話 せむしの仔馬』と改題し、『東映まんがまつり』内で上映した。 == あらすじ == 山と森に囲まれた小さな村に、イワンという農家の少年(働き者の少年であることもあれば、うすのろでばか、まぬけという設定のときもある)が父親と2人の兄と一緒に暮らしていた。 村には夜になると金色の馬がやって来て、畑を荒らされて困っていた。イワンが金色の馬を捕まえると、自由にしてくれるかわりに3頭の馬を産んであげると言われ、2頭の立派な黒馬と、不思議な魔法の力を持っていて人間の言葉を話し背中にこぶが2つある、耳が大きなせむしの仔馬(ポニー)をもらう。金色の馬は、2頭の黒馬は売っても良いが、せむしの仔馬は後々までイワンを助けてくれるから決して手放してはいけないと言い残した。イワンはずる賢い兄たちの計略で2頭の黒馬を王様に売り、その代金は兄たちが家に持ち帰ったが、黒馬たちはイワン以外に従わず暴れるため、イワンは黒馬たちの世話係として、せむしの仔馬と一緒に城内に住むことになった。しかし、これを快く思わない家来が一人いた。 ある時、イワンは美しく光り輝く火の鳥 () の羽根が落ちているのを見付ける。火の鳥の羽根は災いを招くので拾うべきではないと、せむしの仔馬はイワンに忠告するが、イワンは聞き入れずに拾って大切にしまい込む。やがて王様の家来がイワンの持っている火の鳥の羽根を見付け、王様は家来にそそのかされて、イワンに火の鳥を捕まえて来るよう命じた。せむしの仔馬に助けられて、イワンはどうにか火の鳥を捕まえ、イワンは以前にも増して王様から気に入られるが、家来はやはりこれを快く思わなかった。 しばらくの後、王様はまたしても家来にそそのかされて、今度は月の娘で太陽の妹という噂の美しい姫を連れてこいとイワンに命じた。この美しい姫も仔馬のおかげで、城に連れてくることに成功する。王様は姫をひと目で気に入り、結婚を申し込むが、姫の方は少しも王様を気に入った様子を見せず、彼女は結婚の条件として、海の底に沈んでいる自分の指輪を取って来るよう王様に要求する。イワンはわがままな王様のせいで再び無理難題を押し付けられることになるが、様々な苦労の末に今度も仔馬の助けで指輪を取って来ることに成功する。 王様は再び姫に結婚を申し込むが、それでも姫は王様が醜い老人であることを理由に求婚を拒絶し、王様が立派な若者になれば結婚しても良いと告げる。姫が言うには、まず煮えくりかえったミルクの釜に入り、次に同じく煮えくりかえった熱湯の釜に入り、最後に氷のように冷たい水の釜に入ると立派な若者になれるという。王様はまずイワンに試させる。せむしの仔馬に助けられてイワンが釜に飛び込むと立派な若者になるが、続いて飛び込んだ王様は二度と釜から出て来ることはなかった。 美しい若者になったイワンと姫は結婚し、イワンは新しい王様になって、盛大な祝宴が行われた。もちろん、祝宴の場にはせむしの仔馬も同席していた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「せむしの仔馬」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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