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つぶ貝 ( リダイレクト:ツブ ) : ウィキペディア日本語版 | ツブ[かい]
ツブ(螺)は、軟体動物門腹足綱(巻貝)のうち、食用にされる一部の貝類の通称である。ツブ貝、つぶ貝とも言い、古名としてはツビ、ツミなどがある。この名が指す範囲は曖昧で、特定の種や分類群を指すわけではなく、「ツブ」や「ツブガイ」という標準和名の貝もない。水産市場でツブ(つぶ貝)と呼ばれるものの多くはエゾバイ科の種であるが、同一種でも地域によっては別の名がある場合もある。エゾバイ科の貝類は唾液腺にテトラミンと言う毒素を持つ種類があり、該当部位を正しく除去せず食べると食中毒を発症することもある。 == 概要 == 「ツブ」という語には厳密な基準や決まりがあるわけではない。従って時代や地域、あるいは個人によっても指し示す種類や範囲が異なり、同じ貝がある時ある場所でツブと呼ばれても、別の場所では別の名で呼ばれたりする。そこには海産種ばかりではなく淡水産のタニシなども含まれ、現代でもタニシを「田ツブ」、あるいは単にツブと呼ぶ場合がある。 現在、一般にツブと称されているの貝類の大部分はエゾバイ科の貝で、その中でもエゾボラ属 ''Neptunea'' やエゾバイ属 ''Buccinum'' など中型-大型の寒流系の種が多い。それらは単にツブ貝と呼ばれることも多いが、エゾボラは「マツブ(真つぶ)」、細長くて螺状の筋が明瞭な貝(シライトマキバイ、オオカラフトバイ、ヒモマキバイ、クビレバイなど)はその形から「灯台ツブ」、ヒメエゾボラやエゾバイ、コエゾバイなど沿岸の浅瀬で採れるものは「磯ツブ」などと適宜言い分けられることもある。また、別属のモスソガイなども、殻から大きくはみ出す肉の様子から「ベロツブ」・「アワビツブ」と呼ばれることがあり、更には系統的にエゾバイ科とやや遠いフジツガイ科のアヤボラも、殻型が似ていて表面に毛が多いことから「毛ツブ」の名で売られたり、"つぶ貝の缶詰"の材料に用いられたりする。その一方で、"灯台ツブ"と同属のエッチュウバイやオオエッチュウバイなどはツブではなく「バイ貝」や「白バイ」などの名で販売されていることも多いため、実物を見なければ「ツブ」や「バイ」と呼ばれる貝の実体を知るのは難しい。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ツブ」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Whelk 」があります。
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