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すいとん(水団)は、小麦粉の生地を手で千切る、手で丸める、匙ですくうなどの方法で小さい塊に加工し、汁で煮た日本料理。〔広辞苑第5版〕 == 概要 == すいとんの歴史は長く、室町時代の書物に「水団」の字が見られる〔平凡社・世界大百科事典「水団」〕。 「水飩」ともいう〔『料理物語』など〕。資料上のすいとんの調理法は変遷が激しく、今日のような手びねりした小麦粉の形式が出現したのは江戸時代後期のことである〔鈴木晋一 『たべもの噺』 平凡社、1986年、pp124-131〕。 江戸時代から戦前は、すいとん専門の屋台や料理店が存在しており、当時の庶民の味として親しまれていた。 大正の半ばには一旦かなり減少したが、関東大震災直後には食糧事情の悪化に合わせて焼け野原のいたるところに出現した。 ダンプリングの一種であり、調理方法としてはグルテンを含む穀類や木の実などを粉末にして水練りしたものを湯や汁類に落としたものが「すいとん」となる。食べさせかたは調理者の手間のかけ具合と工夫次第、あるいは地方の風習次第である。 水練りしたものを湯に落としたシンプルな団子のようなもの、味噌汁や澄まし汁での雑煮のようなもの、など多くのバリエーションがある。塩をいれ固練りにして団子様にしたものを数時間寝かせて汁などに落とすとうどんに近い食味になる。逆に、匙ですくうと滴るほど水分が多く柔らかい生地を使うものもある。 強力粉を使い、何度も練ってグルテンによる強いコシを出したものは容易に煮崩れしない。この場合の途中までの工程は手打ちうどんに似ており、シマダヤなどの麺メーカーからも商品として真空パック詰めで販売されている。 「すいとん」の呼称は全国的であるが、地方によって「ひっつみ」「はっと」「つめり」「とってなげ」「おだんす」の料理名で呼ばれる。これらのすいとんに似た料理は中に入れる具材、出汁が地域ごとに特色があり、料理法も地域ごとに異なるため、厳密に言うならば個々に異なる郷土料理である。同じ地方であっても地域や家庭ごとに調理法と料理名が異なる。 例えば宮城県から岩手県にかけての旧・仙台藩北部地域の「はっと」は、水で練った小麦粉の生地を小さな塊に分け、それを指で引き伸ばしながら薄い麺のように加工する〔宮城県東部地方振興事務所 はっとって何? - 宮城県公式サイト〕。青森県・岩手県などの、小麦粉の生地の塊から千切る作り方は異なっている。手延べうどんの古形と捉えられるほうとうや、その他の小麦食である岩手県のかっけなどの料理とも関連があると言われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「すいとん」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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