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『とべないホタル』は、小沢昭巳によって執筆された童話作品シリーズのタイトル。また同シリーズ第1巻のタイトルでもある。全12巻。 ==シリーズの来歴== 1967年ごろ、富山県の小学校教師であった小沢が、「いじめをなくそう」と思い、学級新聞にホタルの童話を書いたのが始まり。しかし第1回となる物語の内容そのものにはいじめを示すような内容は登場しない。あくまでも「他とは違うホタル」の心情を描く事で「いじめられる子ども」の心情を暗喩させ、その心をイメージさせて自らが「いじめられる子ども」の気持ちや立場を理解できるようになることを目的とした物語として執筆されている。 そのため、この物語は小沢の勤務する小学校の中でのみ校内放送や教師による校内劇にして上演された。しかし発表当時はそれ以上のムーブメントにはならなかった。物語そのものも、やがて忘れられていった。 1987年ごろ、小沢は様々な学校での勤務の後、最初に当作を上演した小学校へ校長として戻ってくる事になる。その時、同校では再びいじめ問題が顕在化し、教師や保護者の間で問題となった。対策に頭を悩ませていた面々に、ある母親が「昔、校内放送でやったホタルの話を」との声が上がった。母親は小沢が一般教師として勤務していた頃に同じ小学校に通っていたOGであったのだ。 その勧めもありクラスでこの話を聞かせると、子どもたちの様子が一変する。帰ってきた子どもたちは親に対してこの物語のことを話した。そのうち、親たちは「この物語を全校の児童に、もっとたくさんの子どもたちに」とPTAで小冊子を作ることを思い立つ。また、小学校の放送委員の児童たちによって、この物語を題材にした校内放送番組が制作された。この動きがマスコミに注目され、ハート出版が物語に注目。全国出版の動きが一気に加速され、1988年にシリーズ第1巻『とべないホタル』が出版・発売される。 その後、「いじめがなくなる童話」として注目され、1989年にNTT魚津局において物語朗読テープ放映のテレフォンサービスがスタート。1996年には『PIPI とべないホタル』というタイトルでアニメーション映画化された。また東京書籍の刊行している小学4年生向け道徳用副読本(教科書)にも掲載されている。全国学校図書館協議会選定図書指定作品。 また『PIPI とべないホタル』は声優養成所・CHK声優センターにて朗読・アフレコ用の教材として使用されている。これは同センターの上位組織にあたる芸能事務所であるオフィスCHKが、製作委員会のメンバーとしてこのアニメ作品の製作に携わった事に起因している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「とべないホタル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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