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蘇鉄味噌(そてつみそ)、奄美方言でなり味噌(なりみそ、なりみす〔日本の食生活全集鹿児島編集委員会編、『日本の食生活全集46 聞き書鹿児島の食事』pp315-316、1989年、東京、社団法人農山漁村文化協会、ISBN 4-540-89005-0〕、英語 Cycad miso)は、鹿児島県奄美群島や沖縄県の粟国島で生産されている、ソテツの実と玄米と大豆を原料にした味噌。原料比率により、主に調味料として用いるものと、主になめ味噌として食用にするものに分かれる。 == 概要 == 主原料はソテツ(奄美方言ですてぃち)の雌花にできる種子(奄美方言でなり)と玄米である。麹の配合比により、ソテツの種子を主原料とするものと、玄米を主原料とするものに大きく分けることができ、前者は奄美方言でしるわーしみす(汁沸かし味噌)といい、多くはサツマイモも加えて熟成させ、主に調味料として用い、後者は主になめ味噌として食用にする〔蟹江松雄、藤本滋生、水元弘二、『鹿児島の伝統製法食品』、pp160-165、2001年、鹿児島、春苑堂出版、ISBN 4-915093-74-3〕。塩分は調味用の方が高い。奄美大島にはこの他、ソテツの実を使わないで作る粒味噌もある。 南西諸島の山に自生するソテツを救荒食料として使ったもので、かつては集落の「結い」(ゆい)と呼ばれる生活集団や家庭で自製したが、現在は一部の集落を除いて希である。鹿児島県の奄美市(奄美大島)、知名町(沖永良部島)、沖縄県の粟国村(粟国島)などに製造業者があり、購入して用いるのが一般的である。粟国村には「そてつ実そ」の商品表記をする製品がある。本州でも奄美物産、沖縄物産を扱う店では販売されており、また通販もされている。 奄美料理には欠かせない調味料として、奄美大島では年に春と冬の2回作る習慣があり、タイミングよく用意し、熟成させておくことが出来ない嫁は、だらしない嫁とされた。 生のソテツの種子にはサイカシンという有毒で発癌性がある成分が含まれるが、水溶性であり、また、ソテツに含まれるβ-グルコシダーゼとコウジカビによって分解されるため、発酵、熟成された蘇鉄味噌はラットによる長期動物実験によっても無害であることが分かっている〔蟹江松雄、藤本滋生、水元弘二、『鹿児島の伝統製法食品』、pp160-165、2001年、鹿児島、春苑堂出版、ISBN 4-915093-74-3〕。なりがゆのようにソテツのデンプンを食用にする場合よりも毒抜き工程は簡略化できるが、種子を割って数日間水にさらしておく場合もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蘇鉄味噌」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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