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茹でガエル
茹でガエル(ゆでガエル)、茹でガエル現象(ゆでガエルげんしょう)、茹でガエルの法則(ゆでガエルのほうそく)とは、ビジネス環境の変化に対応する事の重要性、困難性を指摘するために用いられる警句のひとつ。 多くのコンサルタントや活動家などによって〔〔、自然科学上の実験結果であるかのように語られているが、実際には、カエルは温度が上がるほど激しく逃げようとするため〔〔疑似科学的な作り話〔が広まったものである。 == 概要 == 『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』 およそ人間は環境適応能力を持つがゆえに、漸次的な変化は万一それが致命的なものであっても、受け入れてしまう傾向が見られる。例えば業績悪化が危機的レベルに迫りつつあるにもかかわらず、低すぎる営業目標達成を祝す経営幹部や、敗色濃厚にもかかわらず、なお好戦的な軍上層部など。 心理学者や経済学者、経営コンサルタントなどが、著作で茹でガエルの話を比喩として使用することがある。〔ベイトソン, グレゴリー 『精神と自然:生きた世界の認識論』 佐藤良明訳、思索社、1982年、p327 「''われわれを取り巻く状況変化の傾向が、全くといっていいほど意識されていないことは、無視できない問題である。水を入れた鍋の中にカエルをそっと坐らせておき、今こそ跳び出す時だと悟られぬように、極めてゆっくりかつスムーズに温度を上げていくと、カエルは結局跳び出さずにゆで上がってしまうという疑似科学的な作り話(''quasi-scientific fable'')があるが、われわれ人類も、そんな鍋の中に置かれていて、徐々に進行する公害で環境を汚染し、徐々に堕落していく宗教と教育で精神を腐らせつつあるのだろうか?''」(p. 133)(参照文献はなぜ必要か : その目的と機能 一橋大学大学院国際企業戦略研究科図書室) 〕〔経済学者であるミネソタ大学のアンドルー・ヴァン・デ・ヴェン博士、ミシガン大学のノエル・ティシュ博士など〕〔また、疑似科学、または現実には間違っていると断った上で比喩として利用する人もいる〔〔ポール・クルーグマン Boiling the Frog ニューヨーク・タイムズ 2009-7-12掲載 2011-7-15閲覧〕。 その後、「組織論」(桑田耕太郎・田尾雅夫、1998年、有斐閣アルマ)において『ベイトソンのゆでガエル寓話』として紹介された。 主にビジネスセミナーで「茹でガエルになるな」「茹でガエル現象への対応」等の趣旨にて講演が行われることが多く、また書籍も数多く出版されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「茹でガエル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Boiling frog 」があります。 スポンサード リンク
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