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アカンタリア : ウィキペディア日本語版
アカンタリア

アカンタリア(Acantharea、棘針綱・棘針類とも)は原生生物である放散虫の一群である。
アカンタリアは単細胞生物で、海洋に広く分布している。藻類原生生物などの小さな有機物粒子を捕食する従属栄養生物であり、葉緑体は持たない(ただし後述する共生藻を持つ場合がある)。形状は球形や円盤型など回転対称ものが多く、直径は 50μm~5mm ほどと単細胞生物では大型の部類に入る。最大の特徴は硫酸ストロンチウムでできた棘針(棘骨とも)と呼ばれる放射状の骨格と、内外二層に分かれた細胞質である。
== 歴史 ==
アカンタリアに関する最初の研究はミュラー(Müller, 1855)によるものである。彼は地中海のサンプルを観察してアカンタリアの生物を確認し、それらを "Acanthometren" と名付けた。当時観察対象となっていたサンプルはイギリスの海洋探査船であるチャレンジャー号などが長期探検航海から持ち帰ったものが主であったため、分解しやすい細胞質部分よりも、残存しやすい棘針の形態を中心に体系付けが行われていった。ヘッケルによる分類の基準や彼のスケッチ(→ Kunstformen der Natur)も棘針が主である。細胞質の特徴を加味した分類を最初に行ったのは Schewiakoff (1926)である。アカンタリアに関する彼の著書は、細胞核生活環の記述において誤ってはいたものの、特に地中海に分布する種の生態について重要な知見を含むものであった。1950年以降は電子顕微鏡の発達に伴い、細胞核分裂や細胞内共生などの微細構造観察が行われるようになった。また生態学的な側面として、アカンタリアは海洋におけるストロンチウムの循環や、共生藻である褐虫藻の光合成を通して炭素循環へも寄与している事などが明らかとなってきた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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