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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
シャジクケカビ ''Actinomucor'' は、ケカビによく似たカビの1属である。匍匐菌糸を伸ばし、胞子嚢柄の先端に大きな胞子嚢を着け、側枝に小さな胞子嚢をつける。発酵食品への利用も知られる。 == 特徴 == タイプ種である ''A. elegans'' について記す〔記載はBenjamin & Hesseltine(1958),p.241-243による〕。コロニーは綿毛状で、最初は白く、時間が経つと灰色やオリーブに薄く色づく。微かに鼻を突くような酵母臭がある。匍匐菌糸と仮根があって無色。匍匐菌糸は所々で分枝し、時に隔壁を持ち、その径は25μm、仮根はよく発達し、何度も分枝し、やはり径は25μm。 胞子嚢柄は基質菌糸、気中菌糸からも出るが、匍匐菌糸が基質に触れたところでは仮根と対をなすように出る。その径は30μm、長さは様々。先端には大きな胞子嚢をつける。胞子嚢柄の途中からは側枝が複数出て、その上の位置に隔壁を生じる。側枝の先端にはより小さな二次胞子嚢をつける。胞子嚢は球形で、反射光では淡褐色に、透過光では暗い灰色に見える。頂生の胞子嚢は80-120μm、側枝に生じる二次胞子嚢は径20-50μm。頂生の胞子嚢の壁は溶けるか宿在し、表面は滑らかか細かな突起に覆われるのに対し、二次胞子嚢の壁は宿在し、細かな棘に覆われる。いずれも多数の胞子嚢胞子を含む。柱軸は、頂生の胞子嚢ではやや長い卵形から洋梨形、二次胞子嚢のそれは球形から偏球形。胞子嚢胞子は球形で表面は滑らかかやや波打ち、径6-8μm。厚膜胞子は時に形成され、その形は様々で単独、または鎖状に形成される。接合胞子形成は未知。 ちなみにこの有性生殖が未発見であることについて、Benjamn & Hesseltine(1957)は不思議であるとしている。彼等によると、ケカビに類する菌類(彼等の言うケカビ科)で、接合胞子の形成が発見されていないものは他にもあるが、それらはいずれもごく希少なものである。本種に関しては、世界中から複数の株が得られており、そのような状態で接合子が発見されていないのは本種だけとのこと。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シャジクケカビ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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