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アクリフーズ農薬混入事件(アクリフーズのうやくこんにゅうじけん)は、アクリフーズ(現・マルハニチロ)群馬工場製造の冷凍食品に農薬のマラチオンが混入された事件。2013年12月の発覚後に自主回収(リコール)が実施され、2014年1月に同社で勤務していた契約社員の男が逮捕された。 == 概要 == アクリフーズ群馬工場で製造された冷凍食品を購入した客から「異臭がする」などの苦情が、2013年11月13日から12月29日までに全国各地から20件寄せられた。調査した結果、高濃度の有機リン系の農薬・マラチオン(殺虫剤の一種)が返品された商品から検出された。12月29日、アクリフーズは群馬工場の操業・出荷を停止し、市場に出回った全ての生産商品計88品目(イオン「イオントップバリュ」、西友「みなさまのお墨付き」、セブン&アイ・ホールディングス「セブンプレミアム」、生協ブランドなどのPBも含め)を自主回収(リコール)すると発表した〔冷凍食品から農薬検出 マルハ子会社 88品を自主回収 朝日新聞 2013年12月29日〕。アクリフーズは「マラチオンに急性症状は無く体重20キロで一度に60個を食べないと健康には影響ない」と説明。 翌30日、食品衛生法により群馬県館林保健福祉事務所は群馬工場への立ち入り検査を実施。「通常の製造工程上で汚染された可能性は低い」と発表し、群馬県警察は意図的に混入された可能性があるとして捜査を開始した〔異臭苦情、13都府県から 公表に1カ月半 冷凍食品から農薬 朝日新聞 2013年12月31日〕。 一方31日未明には、アクリフーズ親会社であるマルハニチロ食品の親会社マルハニチロホールディングス(以下マルハニチロHD)は記者会見し「(商品を)8分の1個食べただけで吐き気などの症状がおきる可能性がある」(体重20キロ)と説明、前述した健康影響の説明は前日に厚生労働省から指摘を受け、誤っていたとして撤回した。 2014年1月、アクリフーズは群馬工場に勤務する全従業員への聞き取り調査を実施。同月25日、アクリフーズ群馬工場で働いていた契約社員の男が農薬の混入に関わっていたとして、2013年10月に4回にわたって工場で製造された冷凍食品に農薬を混入して工場の操業停止をさせた偽計業務妨害罪容疑で逮捕された〔農薬混入、契約社員の男逮捕へ…服にマラチオン (読売新聞 2014年1月25日付)〕。2014年2月16日には2013年10月に計9回にわたって工場で製造していた冷凍食品12製品に農薬を吹きつけて食べられない状態にした器物損壊罪容疑で再逮捕され、3月7日に起訴された。流通食品毒物混入防止法違反や傷害罪の適用も検討されたが、流通食品毒物混入防止法違反については毒性が低いマラチオンが法律の規制毒物に該当することが困難なこと、傷害罪については健康被害を訴えた人の食べ残しからマラチオンが検出されたケースはなく混入と健康被害の因果関係の立証が困難であると報道されている〔グリ森30年、冷凍食品事件も防げた…毒物防止の法整備できているのか 産経新聞 2014年3月6日〕。 被疑者が逮捕された2014年1月25日夜にマルハニチロHD側が記者会見を開き、マルハニチロHD社長及び同社品質保証担当常務とアクリフーズ社長が今般の事件を受け、2014年3月31日付にて引責辞任することを発表した。 2014年7月25日に前橋地検は元契約社員に懲役4年6ヶ月を求刑し、8月14日に元契約社員に前橋地裁は懲役3年6ヶ月の有罪判決を言い渡した。 2014年9月25日に東京地裁は、マルハニチロが商品の回収を知らせる社告を出して約5億9700万円かかった一部の1億円の損害賠償を求めた訴訟で元契約社員に全額の支払いを命じる判決を言い渡した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アクリフーズ農薬混入事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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